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オウムもビデオ通話で相手を認識、歌ったり、遊んだりして孤独を和らげる

オウムもビデオ通話で相手を認識、歌ったり、遊んだりして孤独を和らげる
flickr_RyanTrussler

鳥にタブレットを与えて、ビデオ通話させる実験が行われ、意外な結果が得られたという。

 

鳥にもビデオ通話が有効か?

 

この研究を行ったのは、スコットランド・グラスゴー大学のIlyena Hirskyj-Douglas博士が率いた研究チームだ。

 

そもそもHirskyj-Douglas博士によれば、新型コロナのパンデミックでも、多くの人がビデオ通話で孤立感を和らげることができたという。

 

そこでオウムなどの鳥たちにも、ビデオ通話が有効かどうかを調べたいと思ったそうだ。

 

飼い主の協力を仰ぐ

 

Hirskyj-Douglas博士は、研究の参加者を、オウムとその飼い主のためのオンライン指導・教育プログラム「オウム幼稚園」の利用者から募集し、18羽のオウムの1000時間以上の映像を分析したという。

 

まずオウムは、飼い主によってベルを鳴らすことを覚え、次にタブレット端末の画面上にある他の鳥の写真をタッチして、呼びかけることを学んだそうだ。

 

そして飼い主はビデオ通話するオウムの行動に関する詳細なメモを取り、研究者は後でビデオ映像を見直したそうだ。

 

その結果、オウムたちは研究中に合計147回の意図的な呼びかけを行い、前かがみになったり、歌ったり、遊んだりと、より社会的な行動をとるようになったという。

 

「オウムの行動に非常に驚いた」

 

Hirskyj-Douglas博士は、ビデオ通話におけるオウムのさまざまな行動に非常に驚いたとし、次のように述べている。

 

「あるものは歌を歌い、あるものは遊びまわって逆さまになり、あるものは他の鳥に自分のおもちゃを見せようとするのです」

 

また「オウム幼稚園」の共同設立者であるノースイースタン大学のジェニファー・クーニャ博士も、今回の実験で「オウムの行動が、現実の交流に見られるものと同じであるため、(オウムらは)自分が他の鳥と関わっていることを理解しているようだ」と指摘した。

 

そもそも孤立と退屈は、鳥の心理的な問題を引き起こし、体が揺れ動いたり、行ったり来たりしたり、羽をむしるなどの自傷行為として現れることがある。

 

このためクーニャ博士は「研究の参加者全員が、この経験を大切にし、今後も自分のオウムにこのシステムを使い続けたいと言っています」と述べている。(了)

 

出典元:The Guardian:Parrots taught to video call each other become less lonely, finds research(4/21)

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