『ムーラン』の女優が香港警察支持を表明、映画のボイコットが呼びかけられる
2020年に公開予定の映画『ムーラン(実写版)』。この映画に主演していた女優が香港デモに関し、警察を支持するコメントを発表して、批判の声が寄せられている。
主演女優が香港警察を支持
その女優とは映画で主人公のムーランを演じた、劉亦菲(リウ・イーフェイ)さん(31)。
アメリカ人に帰化した彼女は先日、中国版ツイッターと呼ばれる「Weibo」において、香港デモに言及。香港警察を支持するとのコメントを発表した。
劉さんは「私は香港警察を支持します」と述べ、さらに「香港にとって残念」と遺憾の意を表明している。
さらに彼女は投稿において、ハートマークの横に「#IAlsoSupportTheHongKongPolice」というハッシュタグを付け、香港警察への支持を呼びかけた。
Mulan lead actress Liu Yifei stands against the people of Hong Kong. #BoycottMulan pic.twitter.com/etB1y69K4P
— John Stone (@jnzst) August 15, 2019
「私はムーランを見ない」
しかし投稿後、ツイッターには劉さんを批判する内容が殺到。
映画『ムーラン』を見ることをボイコットするよう呼びかけられ、投稿にも「#BoycottMulan」というハッシュタグがつけられたという。
あるユーザーは「ムーランに出演している女優が、無実の香港市民を殺害している香港警察を支持するなら、私はムーランを見ない」とツイート。
別のユーザーも「私はムーランの実写版をとても楽しみにしていたわ。でも劉亦菲によってなされた香港デモに関するコメントは、私にボイコットさせるようにした」と述べている。
また「ディズニーのムーランの主演女優が、香港警察を支持すると投稿した。彼女は恥を知りなさい」といったコメントも寄せられた。
このボイコットへの呼びかけに対し、ディズニー側はまだ正式に声明を発表していない。
あのカンフー・スターも批判を浴びる
もっとも香港のデモに関して、中国政府寄りの発言をして、批判を浴びているのは彼女だけではない。
香港のスター、ジャッキー・チェン氏も、デモで混迷を深める状況について尋ねられ、次のように述べたという。
「私は中国人であることに誇りを持っています。私は母国を愛しています。しかし最近の香港での出来事で、私の心は張り裂けています。香港に平和が戻ることを願っています」
その上でチェン氏は人々に、「中国の主権を守るため」自分に賛同するよう人々に促したそうだ。
彼のコメントは、香港の民主派の人々の中では快く受けとめられておらず、むしろ「恥知らず」や「共産党の薬を飲みやがって」などと非難されているという。
ただしチェン氏については、かなり以前から中国でも最も強力な愛国的発言をする人物になっていた、と考えている人もいるそうだ。
国を愛する気持ちは分からなくはないが、自分で状況を考えず、自国の政府の主張だけを鵜呑みにし、支持するのはいかがなものだろうか。(了)
出典元:METRO:Disney fans call for Mulan boycott as Liu Yifei voices support for Hong Kong police amid protests(8/16)
出典元:MailOnline:Furious backlash at Jackie Chan for backing Beijing against Hong Kong protesters as Chinese movie royalty comes out against pro-democracy activists(8/16)