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イスラエル軍が84人のパレスチナ人の遺体を返還、腐敗が進み身元特定できず

イスラエル軍が84人のパレスチナ人の遺体を返還、腐敗が進み身元特定できず
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イスラエル軍は8月5日、ガザ地区から押収した数多くのパレスチナ人の遺体を、引き渡した。

 

南部の集団墓地に埋葬

 

イスラエル軍はカレム・アブ・サレム(カレム・シャローム)検問所を通じて、パレスチナ人84人の遺体をガザ地区に返還したという。

 

遺体は、国際赤十字委員会(ICRC)とガザ地区のパレスチナ民間防衛隊の協力を得て、引き渡されたそうだ。

 

パレスチナ人の遺体は、ガザ地区南部のハンユニスにある「ナセル医療施設」に運ばれたが、腐敗が進み、身元の特定はできなかったという。

 

その後、パレスチナの人々は、ハンユニスにある集団墓地に、遺体を埋葬したそうだ。遺体が、いつ、どのような形でイスラエル側に運ばれたのかは、明らかになっていない。

 

「タイムズ・オブ・イスラエル」紙によると、イスラエル軍は身元確認のため遺体を押収し、イスラエル人の人質が含まれていないか、確認したという。

 

2000体の遺体を奪った可能性

 

イスラエル軍から、パレスチナ人の遺体が返還されるのはこれで4度目。遺族たちは「ナセル医療施設」で降ろされた遺体の入った青いビニール袋の間を探したが、腐敗がひどいため、愛する家族を特定することはできなったという。

 

現時点では、ガザ地区でDNA検査は受けられないが、DNA検査が行われない限り、これらの遺体の身元は判明しないと考えられている。

 

ガザ地区のメディア局によれば、イスラエル軍はこれまで墓地から2000体の遺体を奪い、一部の遺体は「人間を冒涜する」形で扱われていたという。その上で、次のように批判した。

 

「304日間の大量虐殺の間に、イスラエル軍はガザ地区にある数十の墓地から、殉教者の遺体2000体以上を運び去った。イスラエル軍は、ブルドーザーや軍用車両で墓地を破壊し、ひっくり返した。それは人間性や人間の感情を侵害する場面である」

 

過去24時間で40人が殺害される

 

イスラエル軍は8月5日も、ガザ地区で攻撃を続け、過去24時間で少なくとも40人のパレスチナ人が殺害され、71人が負傷したという。

 

ガザ地区中部のDeir el-Balah南部の町では、イスラエル軍の戦闘機が民間人の乗った車両を空爆。少なくとも8人が死亡、多くの負傷者が出たそうだ。

 

同じく中部のヌセイラトでは、沖にいたイスラエル軍の艦艇が砲撃し、1人のパレスチナ人の漁師が殺害された。

 

ガザ地区北部のガザ市でも、イスラエル軍の攻撃により、4人のパレスチナ人が死亡。南部のハンユニスでも、5人のパレスチナ人が殺害された。

 

 

また場所は不明だが、イスラエル軍は、パレスチナの警察官(民間防衛隊員)の乗った車両を空爆し、5人が死亡したという。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: 2,000 bodies ‘kidnapped’ from Gaza’s graves(8/5)

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