プーチン大統領、ウクライナとの30日間の停戦を拒否、インフラ攻撃の中止には応じる

ロシアのプーチン大統領と、アメリカのトランプ大統領は3月18日、電話会談を行い、ウクライナとの停戦について話し合った。
ウクライナ側も限定的な停戦を受け入れる
アメリカのトランプ大統領は30日間の即時停戦を呼びかけ、ウクライナ側は合意していたが、電話会談でロシアのプーチン大統領は、それを拒否した。
しかしながら、エネルギー関連施設やインフラへの攻撃を中止することは受け入れたという。ロシア側の声明でも、プーチン大統領がウクライナへのインフラ攻撃を中止するよう命じたと明らかにされた。
この結果を聞かされたウクライナのゼレンスキー大統領も、18日の夜遅く、アメリカが提案したエネルギーやインフラへの攻撃中止を目的とした限定的な停戦案を支持すると述べたという。
これが実現すれば、ロシアが2022年2月にウクライナへ全面侵攻を開始して以来、3年以上ぶりの部分的な停戦となる。
ロシア側は最大限の条件を提示
ロシア政府の声明によると、2時間半続いたトランプ大統領との電話会談で、プーチン大統領は戦闘を終わらせる前に対処しなければならない、一連の問題に対する懸念を改めて表明したという。
その懸念とは、停戦がどのように実施されるか、または停戦の間に、ウクライナが軍を強化し、西側諸国の軍事援助を受ける可能性がある、というものだ。
このためプーチン氏は電話会談で、停戦継続のためには、西側諸国の武器や諜報支援の停止、ウクライナに対し新兵の動員を中止させるなど、最大限の条件を要求したそうだ。
ただし停戦交渉はこれが終わりではなく、アメリカのホワイトハウスは声明で、ロシアと「黒海の海上停戦、完全な停戦、恒久的な平和の実施」に関する交渉を開始することにも合意したと明らかにした。
ホワイトハウスの報道官は、「この交渉は直ちに中東で実施される」と述べたという。(了)
出典元:The Guardian:Vladimir Putin agrees to 30-day halt to attacks on Ukraine’s energy grid(3/18)