イギリスで新型コロナにより死者が増加、27日には130人が死亡
イギリスで、新型コロナウイルスにより死者が少しずつ増えており、警戒が呼びかけられている。
死亡者数は3月以来の多さ
ワクチン接種が進むイギリスでは、ここ最近新型コロナによる死者数は低い水準にとどまっていた。
しかし7月20日には1日の死者が100人を越え、その後1日に約65人から約80人が死亡。7月27日には、過去24時間で131人の死亡が確認された。(データはジョンズ・ホプキンズ大学)
このように死者が130人を超えるのは、第2波に見舞われた今年の3月以来、初めてのことになるそうだ。
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On 27 July, 23,511 new cases and 131 deaths within 28 days of a positive test were reported across the UK.
46,653,796 people have now received the first dose of a #vaccine. 37,459,060 have received a 2nd dose. pic.twitter.com/rllnQDx0pJ
— Public Health England (@PHE_uk) July 27, 2021
新規感染者は7日連続減少
もっともイギリスでは今年の1月には1日に1800人以上亡くなっており、それに比べると、まだ死者数は低く抑えられている。
また最近では、新規感染者も7日連続で減少しており、7月25日には約2万8000人、27日には約2万3500人となっている。(下のグラフでは、赤が感染者数、白が死亡者数の推移)
ただイギリスでは成人の70%以上がワクチンの2回接種を終えているが、死亡率は4月以降のどの地点よりも高くなっているという。
しかも医療関係者は、感染者や緊急・救急医療への需要が増えており、精神的なケアを必要としている人々も多いため、国民保健サービス(NHS)は1月のパンデミック時と同じくらい、ひっ迫していると語っている。
「まだ第3波の途中にある」
イングランドの公衆衛生当局「Public Health England」のYvonne Doyle博士は、「パンデミックはまだ終わっていない」とし、次のように述べた。
「今日(27日)の死者数は、ここ数週間で多くの症例(感染者)が記録されたことが原因の1つです。感染者数が多い時に、死亡者数がそれに続くことはわかっていますが、今日のデータでは、まだ第3波の段階にあることが明らかになりました」
その一方で、2020年3月の最初のロックダウンをモデル化したNeil Ferguson教授は「まだ注意が必要だ」「完全に危機を脱したわけではない」としながらも、次のように述べている。
「方程式は根本的に変わり、ワクチンの効果により、入院や死亡のリスクが大幅に減少しました。9月下旬から10月には、パンデミックを振り返ることになると思います。まだCovid19はあるし、Covid19で死ぬ人もいるだろうが、パンデミックの大部分は過去のものになっているはずです」
先日、ドイツ・バイオ企業「ビオンテック」のCEO・ウグル・サヒン氏は、ファイザーと共同で開発した新型コロナワクチンについて「接種後7カ月が経過した一部の患者のなかで、抗体のレベルが減少している」と発言。抗体の減少に加えて、デルタ株への免疫力の低下を指摘している。(ただし重症化を防ぐ効果は高いとも述べている)
イギリスでは昨年12月から大規模なワクチン接種が行われてきたが、果たしで今後どうなっていくのか、注視していきたい。(了)
出典元:METRO:Daily UK Covid deaths rise above 100 for first time since March(7/27)