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第1回停戦協議、ウクライナ側交渉団の1人が殺害される:露メディア報道

第1回停戦協議、ウクライナ側交渉団の1人が殺害される:露メディア報道
Telegram/Dubinsky.pro

ウクライナとロシアの第1回停戦協議に出席した一人が、その後キエフで殺害されていたようだ。

 

これはロシアのメディア「RT」が、3月5日に報じたこと。ロシア政府が所有する実質的な国営メディアである「RT」は、以前から、ロシア政府のプロパガンダに協力しているという批判を西側から受けている。今回の報道もプロパガンダである可能性があるが、「RT」はウクライナ側から出た情報を元にしたと言い、情報源を具体的に挙げている。

 

ウクライナ側交渉団の一人

 

殺されたのは、第1回の停戦協議に出席したウクライナのデニス・キレーエフ氏。長いテーブルに向かい合った両交渉団の写真が広く報道されているが、その中で、右側の最も遠くに座っている人物だ。

 

彼の死を最初に報じたのは、ウクライナのジャーナリストであり国会議員でもあるAleksandr Dubinsky氏。彼はSNSに、キレーエフ氏がウクライナ保安庁の人間によって殺害されたと書き込んだ

 

その後、ウクライナのメディア「Ukraina.ua」と「Obozrevatel」もキレーエフ氏の死を報じたという。「Ukraina.ua」には、頭部から血を流して路上に横たわる死体の写真も掲載されたらしい。

 

また「RT」によれば、ウクライナの政治家でジャーナリストのAnatoly Sharij氏が、キレーエフ氏の死因について「頭に銃弾を打ち込まれて殺害された」と言っているそう。

 

交渉団に加わっていたスパイ

 

謎なのは、キレーエフ氏が殺害された理由だ。

 

ウクライナのメディアは、Dubinsky氏のSNS書き込みと同じく、ウクライナ保安庁の人間によって殺害されたと報じた。キレーエフ氏には、以前からロシア側のスパイではないかという嫌疑がかかっており、保安庁が電話盗聴などの捜査をした結果、明確な証拠が得られたため「処刑」されたということだ。

 

だが、ウクライナの一部のメディアは全く違った見方をしており、この事件に保安庁は関わっていないとする報道や、保安庁の人間が何者かにハメられてキレーエフ氏殺害へと動かされたのだという意見も出ていた。

 

こうした情報が錯綜する中、意外なところから発表があった。保安庁ではなく、諜報機関であるウクライナ国防省情報総局が、ツイッターにこう書いたのだ。

 

特別任務遂行中だった3名の諜報員が殺害された。3名とも、ウクライナ国防省情報総局の職員である。

 

続けて3名の名前と写真があり、その中にデニス・キレーエフ氏(中央の写真)がいる。

 

 

ロシア側のスパイだと疑われていたキレーエフ氏だが、その正体はウクライナ国防省の諜報員だったということになる。

 

これはどういうことなのか?

 

西側のメディアは、二重スパイだったと解釈しているようだ。キレーエフ氏はウクライナの諜報員であることを隠してロシア側に近づき、ロシアの諜報機関にスパイとして雇われた格好で、ロシアの諜報機関内部をスパイしていたと考えられる。

 

彼を殺害したとされるウクライナ保安庁からは、未だ何の発表もなく、殺害に至った経緯も分かっていない。また、本当に保安庁の人間が殺害したのかも明確でない。(了)

 

出典元:RT:Ukraine-Russia negotiator killed – reports(3/5)

出典元:RT:Ukraine appears to confirm death of negotiator dubbed ‘traitor’ by media(3/6)

出典元:Mirror:‘Hero’ Ukraine peace negotiator shot dead amid claims he was double agent(3/6)

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