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若者に人気の“シーシャ(水タバコ)”はタバコよりも有害?ある研究が物議に

若者に人気の“シーシャ(水タバコ)”はタバコよりも有害?ある研究が物議に
Twitter / Dr. Robert R. Redfield

皆さんは“シーシャ”、あるいは“水タバコ”と呼ばれるものの存在をご存じだろうか。

 

シーシャとは中東地域発祥の喫煙具の一種。

 

水を入れたフラスコのような装置の上に、香りが付けられたタバコと炭を乗せ加熱。取り付けられたパイプから息を吸い込み、それによって生じた煙を水を通して吸うというものだ。

 

若者や女性に人気のシーシャ

 

燃焼時間が非常に長く、一度セッティングさえしてしまえば炭を新たなものに変えたりタバコを追加したりすることで、何時間でも吸えてしまうことも大きな特徴となっている。

 

またタバコに付けられた香りは果物に植物、さらにはお菓子といった甘味があるものが多くなっていることが特徴で、近年日本ではお洒落な女性や若者を中心に少しずつ人気を獲得。

 

シーシャを吸うことのできる“シーシャカフェ”などといった形態の店舗も急増し、2018年時点で東京都内には50をも超えるシーシャ専門店が存在しているという。

 

NORTH VILLAGE

 

しかしそんなシーシャの愛好家に悲報だ。

 

シーシャがタバコよりも有害であるとの研究結果が米国で発表され、物議を醸しているのだ。

 

シーシャには一酸化炭素にニコチン、ヒ素までも…

 

この研究結果を発表し物議を醸しているのは、心臓に関わる病気の研究や患者支援などを行う団体「アメリカ心臓協会(American Heart Association)」。

 

この研究によると、シーシャを30分吸った際に吸い込んでしまう一酸化炭素の量は通常のタバコを吸うよりも多いとのこと。

 

一酸化炭素は心臓や血管に深刻なダメージを与えると共に、運動能力の低下をもたらすことが知られている。

 

それだけではなく、シーシャを喫煙すると多くの量のニコチンに加え、鉛やさらにはヒ素といった有害物質まで吸い込んでしまう可能性があるというのだ。

 

この結果について研究を率いたAruni Bhatnagar氏は、「シーシャの煙は有害な物質を含んでいる。どんな形であれ、タバコを用いることは避けることを、アメリカ心臓協会は強く推奨する」としている。

 

Pixabay

まだまだあるシーシャ喫煙の害

 

シーシャを喫煙することによる健康への害はまだある。

 

シーシャの喫煙は通常のタバコを吸うのと類似した影響をもたらすというが、Bhatnagar氏は両者の違いについて「シーシャの喫煙によって起こるのは、わずかな時間で多く(有害物質に)曝されることだ」と説明する。

 

シーシャの煙に大量に含まれる粒子状となった有害物質は、目や鼻、喉に不快感をもたらすと共に、肺やさらには血液中にまで入り込んでいってしまうという。

 

またシーシャにおいては炭を燃焼させると共に、燃焼時の温度やその時間の長さが通常のタバコとは異なっているため、結果的にその煙に含まれるニコチンや鉛の濃度は通常のタバコよりも多いものとなってしまっているとのことだ。

 

さらに長年にわたりシーシャを喫煙し続けた際の影響も見逃せないものだ。

 

研究によると、長期間に及ぶシーシャの喫煙は冠動脈系の疾患をも引き起こすとされる。

 

Bhatnagar氏によると、シーシャの人気が高いインドとパキスタンにおける調査で浮かび上がったのは、「日常的にシーシャを喫煙する人は、心臓疾患へと至るリスクが高い」とのこと。

 

長年にわたりシーシャを喫煙することの危険性を指摘している。

 

誤った認識で若者から人気を獲得したシーシャ

 

古き時代のイランとインドに起源を持つとされるシーシャ。これが発祥の地であるインドや中東地域における人気のみならず、欧米諸国や世界各国で人気を獲得するようになったのは近年のこと。

 

英国では2011年と2012年における学生のシーシャの喫煙者数は、同年代のタバコの喫煙者数の約2倍とされており、また米国では2013年と2014年において、18歳から24歳の若者がシーシャ喫煙者数の半数以上を占めていたことが明らかとなっている。

 

シーシャが若者の間でこれほどまでの広がりを見せているのは、リンゴや苺、マンゴーなどといったフルーツやキャンディーといったお菓子の味などを真似た甘い味わいで、通常のタバコよりも取っつきやすい特性があることが挙げられる。

 

Pexels

 

同時に若者の間で広がる誤った認識が、シーシャ喫煙者数を押し上げているということも考えられる。

 

2009年に行われた調査によると、シーシャ喫煙者の58%がシーシャはタバコよりも危険性が低いと考えていることが明らかになっている。

 

これについてBhatnagar氏は、たまにシーシャを喫煙する程度では中毒性が低いため、健康に影響をもたらすことはない、と考える人が多いことを指摘。

 

しかしたとえ時折吸う程度であっても、シーシャ喫煙は“中毒になる可能性があり、通常のタバコといったその他のタバコ関連製品へと手を出すきっかけになりうる”としている。

 

実は一時期、週に4回程度もシーシャ専門店へと通いつめる“シーシャ・ヘビースモーカー”であった筆者。諸事情により以前ほどシーシャ専門店へと足を運ぶことができなくなってしまったが、シーシャ喫煙がもたらす危険性を顧みればそれでよかったのかもしれない。(了)

 

 

出典:AHA Journals:Water Pipe (Hookah) Smoking and Cardiovascular Disease Risk: A Scientific Statement From the American Heart Association(3/8)

出典:CNN:Hookah smokers inhale toxic chemicals that may harm the heart, report warns(3/8)

出典:Mirror:Trendy shisha pipes loved by celebrities contain more killer toxins than CIGARETTES, leading group of cardiologists declare(3/8)

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