富士山にまだ雪がない!130年前の観測開始以来、初冠雪が最も遅い記録を更新
日本の富士山に、いまだ初冠雪が訪れておらず、これまでで最も遅い記録となった。
平年は10月2日に初冠雪
富士山は平年、10月2日に初冠雪を迎えるが、今年は10月29日になっても雪を冠っていないという。
これまで最も初冠雪が遅れたのは、1955年と2016年。いずれも10月26日に、富士山の山頂付近が雪で覆われたそうだ。
そのため今年の冠雪は、富士山の観測が開始された1894年以来、最も遅くなるという。ちなみに最も早く雪に覆われたのは、2008年の8月9日になる。
【記録更新が確定】
富士山では今季はまだ初冠雪の発表がありません。
これまでの最晩記録は2016年の10月26日だったため、1894年の統計開始以降の130年間で最も遅い記録になることが確実となりました。※なお2016年は9月25日に雪化粧をした富士山が目撃されていました。https://t.co/LWrcGglI3f pic.twitter.com/b9VSRKrLSt
— ウェザーニュース (@wni_jp) October 27, 2024
高温が9月に入っても続いた影響
甲府地方気象台によれば、今年の夏は気温が高く、その高温が9月に入っても続いたため、雪を降らせる寒気が抑えられたという。
その上で気候変動が、冠雪の形成にある程度影響を与えている可能性があるとの見方を示している。
日本の気象庁も9月、2024年夏の平均気温が、平年と比べ1.76度高く突出した暑さで、2023年と並んで最も暑い夏だったと発表している。
気象庁の異常気象分析検討会の中村尚会長は「今年は去年を上回るような地域もあり、今年の暑さも異常気象と言って差し支えない」と、2年連続で異常気象の夏が発生したと述べたという。(了)
出典元:The Guardian:Mount Fuji snowless for longest time on record after sweltering Japan summer(10/30)
出典元:NHK:異常気象「最も暑い夏」2024 猛暑や大雨 温暖化の影響はどの程度 ?(9/3)