【北朝鮮】未来を予言する占い師は社会秩序を乱すとして公開処刑
先月、北朝鮮で、2人の女性占い師の死刑が執行された。数千人が見守る中、特設ステージの上で銃殺されるという公開処刑だった。
未来を予言するサイキックグループ
海外のニュースメディアが入手した情報によると、処刑された2人の女性は「Seven Star Group」という霊能力者集団の創立者であるとのこと。
彼女らは、メンバーの子供2人(3才と5才)に「精霊の言葉」を受け取る力があり、未来を予言できると主張していた。
処刑が行われた場所は、北朝鮮の北東部にある清津市。数千人の市民が強制的に処刑場に集められ、形だけの「見せしめ裁判」とその後の処刑を見せられたとのこと。
占いに頼る北朝鮮の役人
こうした公開処刑には、社会秩序を維持したいという最高指導者・金正恩氏の意図があると伝えられている。
北朝鮮では、重要な決定するときに占いや予言に頼ることが急速に広まっており、裁判に関わる高官やその家族でさえ占い師や予言者のもとをしばしば訪れるという。
処刑された2人が設立したグループは、「霊が憑依した」2人の子供に未来を予言させて客からお金を取っていた。
国民に恐怖を植え付ける公開処刑
国連の発表によれば、北朝鮮政府は恐怖を人々に植え付けるために、公開処刑を定期的に行っているそうだ。12才以上の国民全員に、公開処刑に参列する義務があるという。
英国メディアの取材を受けた北朝鮮からの亡命者はこう言っている。
通常、政府当局は、公開処刑が行われる約1週間前に処刑場となる場所を告知します。大抵は町中に張り紙がされます。
処刑場には全員行かなければなりません。働いている人たちは集合させられ、いくつかのグループごとに連れて行かれます。
処刑場は広い場所で、一段高い舞台が作られている場合もあります。そこに立てられた柱に人が縛りつけられ、友人や家族がその近くに立たされます。
縛りつけられる人は、すでにカーテンの裏で頭を殴られているので抵抗できません。
死刑執行官たちは無抵抗になった人を柱に縛り、銃で狙いをつけ、撃つのです。
(了)
出典元:Radio Free Asia:North Korea Stages Public Executions to Strengthen ‘Social Order’(4/10)
出典元:Metro:Fortune tellers executed in North Korea to ‘maintain social order’(4/12)