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小山田圭吾氏の問題、ワシントン・ポストやNBCはどう伝えたのか?

小山田圭吾氏の問題、ワシントン・ポストやNBCはどう伝えたのか?
flickr_Joi Ito

アメリカの有力紙「ワシントン・ポスト」やNBCなどが、小山田圭吾氏の問題について報じているが、その内容をお伝えする。

 

ワシントン・ポストが伝えた内容(全文)

 

東京オリンピックの開会式で流される音楽を担当した、日本人作曲家の小山田圭吾氏(52)が、子供の頃(学生時代)に同級生を虐待したことについて謝罪した。

 

障がい者の同級生を虐待した内容は、最近ネット上で表面化し、メディアでも報じられており、SNSでは反発が広がり、小山田氏の辞任が求められている。

 

小山田氏は、よく知られたミュージシャンで、1990年代に受けた雑誌のインタビューで虐待の詳細を語り、自慢していた。

 

謝罪の内容、国民が健康リスクを感じている

 

「コーネリアス」としても知られている小山田氏は7月16日、自身のサイトで声明を発表。「私が傷つけたクラスメート本人はもちろん、私のすべてのファン、友人、その他の関係者に心からお詫び申し上げます」と述べた。

 

ツイッターでも、自分が虐待した人々に直接会い、謝罪したいと望んでいると投稿。自分が未熟者であったとし、自分から名乗り出なかったのは罪悪感からだったと述べている。

 

このスキャンダルは、開会式までわずか5日になり、すでにコロナウイルスのパンデミックに取り組んでいる中で起きた、オリンピック大会を悩ませている最新の出来事である。

 

調査では、日本国民がいまだに(オリンピックをすることによる)健康リスクを心配していることが示されており、イベントをキャンセルまたは再延期して欲しいと望んでいる人もいる。

 

バッハ会長への批判、過去の不祥事にも言及

 

IOCのトーマス・バッハ会長は東京や、第2次大戦で原子爆弾が落とされた広島でも、抗議活動に直面しており、7月18日の夜に迎賓館で歓迎会が開かれることについても、批判が高まっている。

 

東京は現在、政府によるパンデミックに対する緊急事態宣言が出されており、人々は夜に外出しないよう、またはグループで集まらないよう求められている。

 

今年の初め、森喜朗氏は「女性は話が長い(女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる)」と発言し、それが女性蔑視と受け取られたことから、JOCの会長を辞任。また佐々木宏氏も、日本の女優(コメディアン)にブタの衣装を着せるよう提案したことで、開会式・閉会式のクリエイティブ・ディレクターを辞職した。

 

東洋大学の教授も辞任を促す

 

東洋大学・メディア研究のTakayuki Fujimoto(藤本貴之)教授は、小山田氏に辞任を促しており、「小山田氏の虐待は、小学校から高校を通して行われ、オリンピックの多様性や人権の理念にも違反する」とネット上でコメント。その上で次のように述べている。

 

「(辞任)そうしなければ、東京オリンピックの負の遺産として、この凄惨な虐待を犯した者が開会式の音楽を担当したと、繰り返し語り継がれることになります。それは私たちの国の恥にしかなりません」

 

NBCは虐待の内容を伝える

 

「ワシントン・ポスト」では恐ろしい虐待の内容は報じられていないが、NBCでは小山田氏の虐待の内容を、彼が語った言葉として伝えている。

 

「小山田氏は音楽雑誌のインタビューで、精神的な障がいを負った少年に彼自身の排泄物を無理やり食べさせ、他の生徒の前でマスターベーションを強制させたと語った」と報じている。

 

さらに小山田氏は謝罪しているが、SNSでは批判的な意見が遥かに多く、「このような差別的で暴力的な行為を行った人間が、どうしてオリンピックやパラリンピックに関わる資格があると言えるのか」といった意見が投稿された、とも伝えている。(了)

 

 

出典元:The Washington Post:Japanese composer for Tokyo Olympics apologizes for abuse(7/17)

出典元:NBC NEWS:Tokyo 2020 Olympics composer apologizes for bullying disabled classmates(7/18)

アイキャッチ:flickr_Joi Ito

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