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アラブ連盟首脳会議、ガザ地区の復興を議論、パレスチナ人が留まることを保証

アラブ連盟首脳会議、ガザ地区の復興を議論、パレスチナ人が留まることを保証
X_Muhammad Masih

3月4日、エジプトでアラブ諸国の首脳が集まり、ガザ地区の復興計画について議論を行った。

 

住民が留まることを保証

 

4日にエジプトのカイロで開催された「アラブ連盟首脳会議」には、パレスチナやヨルダン、カタール、シリアなどの首脳、そして国連の代表が参加したという。

 

この会議では、ガザ地区に対する緊急支援、破壊されたインフラの再建、長期的な経済発展に焦点を当てて、話し合われたそうだ。

 

エジプトのエルシーシ大統領は首脳会議の開会の辞で、今回のガザ地区の再建計画では、パレスチナ人が「自分たちの土地に留まる」ことを保証すると述べたという。

 

その後、国連のアントニオ・グテーレス事務総長も、国連は「全面的に協力する用意がある」と支持を表明した。

 

トランプ大統領は、ガザ地区をアメリカが長期的に所有し、パレスチナ人を別の国に強制移住させ、開発を進めると主張。しかしこの案は、事実上民族浄化を是認するものだとして広く批判されている。

 

8兆円に及ぶ再建計画を承認

 

会議では最終的に、エジプトが主導する「包括的なアラブ計画」が採択され、将来パレスチナ自治政府(PA)の下で、ガザ地区を再建する530億ドル(約8兆円)の計画を、参加国が承認したという。

 

また声明では、「これら全ての取り組みは、イスラエルの指導者が反対している、パレスチナ国家樹立に向けた政治的道筋の開始と並行して進められる」と述べられた。

 

エジプト政府は、112ページに及ぶ文書において、住宅開発や庭園、コミュニティセンターなどのカラフルな画像と共に、港やテクノロジーハブ、ビーチホテル、空港の計画を示したという。

 

ガザ地区を誰が統治するかは曖昧

 

しかし最終声明では、荒廃したガザ地区を誰が運営するかについては、十分に触れられていない。

 

また首脳会議では、パレスチナの代表を、自治政府内の支配的な政治勢力であり、「ハマス」を除外したPLO(パレスチナ解放機構)の下に統合するよう求めたが、声明では「パレスチナ行政委員会」への支援としか言及されていなかった。

 

イスラエル側は、これまでガザ地区に対する経済計画を阻止し続けており、ネタニヤフ首相は、パレスチナの領土、全てを永久に包括的に管理したいとし、「ハマス」の排除を求めている。

 

しかし「ハマス」は16カ月に及ぶ戦闘でも弱体化しておらず、依然として大きな政治勢力であり、彼らを排除するプロセスには同意しそうにない。

 

「ハマス」は3月4日に声明を発表し、アラブ連盟首脳会議に対し「我々は、ガザ地区の占領によって生じた人道的悲劇を終わらせ、イスラエルの占領によるパレスチナ人の追放計画を阻止する、効果的なアラブの役割を期待している」と述べた。(了)

 

出典元:The Guardian:Arab leaders endorse $53bn plan to rebuild Gaza as alternative to Trump idea(3/4)

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