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「イスラエルよ、爆弾を落とすな!」トランプ氏が強い口調で警告

「イスラエルよ、爆弾を落とすな!」トランプ氏が強い口調で警告
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6月23日、トランプ大統領はイランとの停戦合意を宣言したが、その後もイスラエルの攻撃が続いたことで、厳しい言葉で警告した。

 

「爆弾を投下すれば重大な停戦違反だ」

 

イスラエル側は24日、イランとの停戦に合意すると声明を発表した後も、イラン北部のギーラン州を攻撃し、少なくとも9人のイラン人が亡くなった。

 

またイスラエルのカッツ国防相は、中部の都市、Beershebaにイランがミサイルを撃ち込んできたと主張。イランが停戦に違反したため、イスラエル国防軍に対し、テヘランへの作戦を継続するよう指示したと明らかにした。

 

イラン側は停戦開始後にミサイルを撃ち込んだことを否定し、逆にイスラエル側が停戦違反をしたと非難した。

 

このような状況に対し、トランプ大統領はオランダで開催されるNATO首脳会議に向かうヘリコプターに搭乗する前、記者団に次のように語った。

 

「(イランは)合意に違反したが、イスラエルも違反した。イスラエルは(停戦)合意に至った途端、出撃して大量の爆弾を投下した。見たこともないほどの、かつてないほどの爆弾の量だ。私はイスラエルに不満(not happy)だ。イランにも不満だ。だが、もし着弾しなかったミサイル、おそらく誤射されたであろうロケット1発のせいで、イスラエルが今朝、(停戦合意から)撤退するとしたら、本当に不満だ。つまり、あまりにも長く激しく戦い続けてきた2つの国が、自分たちが一体、どんなクソみたいなことをしているのか分かっていないのだ」

 

 

やがてトランプ大統領はSNSに「イスラエルよ、爆弾を落とすな。もし投下すれば重大な(停戦)違反だ。(戦闘機の)パイロットを帰国させろ、今すぐだ!」と投稿した。

 

イスラエルが攻撃中止を拒否?

 

その後、トランプ大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談を行い、「イスラエルはイランを攻撃するつもりはない。誰も傷つかない。停戦は実施されている!」と述べた。

 

しかし米メディア「アクシオス」は、ネタニヤフ首相が、トランプ氏との会談で、計画されていた攻撃の完全中止を拒否したと報じた。

 

ネタニヤフ首相は会談で、トランプ大統領に対し、イランによる停戦違反には何らかの対応が必要だと主張。最終的に、攻撃規模を大幅に縮小し、多数の標的への攻撃を中止し、1つの標的のみを攻撃することが決定されたそうだ。

 

実際、その後まもなく、テヘランとイラン北部で爆発があったとの報道があり、イランのメディアは、イラン警察の情報副長官が殺害されたと報じたという。

 

またイスラエルのネタニヤフ首相は、イランの違反行為への報復として、イスラエル空軍がテヘラン近郊のレーダーを攻撃したとも発表した。

 

イスラエルは、「ヒズボラ」との停戦にも違反し、これまでも度々レバノン南部を空爆しており、またガザ地区での「ハマス」との停戦も一方的に破棄した。

 

今後も、イランとの停戦が維持されるかどうかは、依然として不透明とされている。

 

ガザ地区では86人のパレスチナ人が死亡

 

一方、ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続いており、病院関係者によると24日にも全域で、少なくとも86人のパレスチナ人がイスラエル軍によって殺害されたという。

 

しかも、殺害された人のうち56人は、「ガザ人道財団」の配給センター付近で、食糧などの支援物資を求めていた人々だったとされている。

 

ガザ地区南部のラファにある配給所付近でも、27人がイスラエル軍の銃撃などにより、殺されたそうだ。

 

2023年の10月以来、ガザ地区ではこれまでに5万6077人のパレスチナ人が殺され、13万1848人が負傷したと言われている。(了)

 

出典元:The Guardian:Ceasefire, strikes and fury from Trump: chaotic 24 hours in Israel-Iran war(6/24)

出典元:Aljazeera:Israel kills more than 80 people in Gaza, including dozens of aid seekers(6/24)

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