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英の警察官が刺された10代の青年を拘束して死亡、事件が議論を巻き起こす

英の警察官が刺された10代の青年を拘束して死亡、事件が議論を巻き起こす
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イギリスでは昨年起きた刺殺事件の裁判が行われ、再び注目を集め、警察のあり方や人種問題を巡る議論を巻き起こしている。

 

警察官が被害者を取り押さえる

 

その事件は昨年12月、イングランド南部の沿岸都市・サウサンプトンで起き、白人のヘンリー・ノワクさん(18)さんが、シーク教徒の男、Vickrum Digwa被告に刺されて、死亡した。

 

当時、Digwa被告は警察官に対し、人種差別的な攻撃を受けたと訴え、警察官はその言葉を信じ、刺されて血を流していたノワクさんを拘束し、その後彼は死亡した。

 

そして6月1日、裁判が開かれ、被告には最低21年の服役を伴う終身刑が言い渡されたが、同時に当時の動画が公開され、再び注目を集めたという。

 

その動画には、ノワクさんが仰向けに倒れ、警察官が手首をつかんで起こそうとする中、刺されたと伝える様子が映っており、彼は繰り返し「息ができない」と訴えていた。

 

事件の詳細とは?

 

当時、警察官が現場に駆け付けたところ、サウサンプトン大学1年生のノワクさんは私道で倒れ、口から血を流していたという。

 

近くに立っていたDigwa被告は警察官に対し、ノワクさんにターバンを叩き落とされ、髪を引っ張られたと主張。自分も負傷したと告げ、腫れているまぶたを指差したそうだ。

 

そのため警察官は、ノワクさんに手錠をかけ、横向きに寝かせ、刺し傷がないか調べたという。その後、警察官の1人がノワクさんを暴行容疑で逮捕すると告げ、権利を読み上げた際、彼は意識を失った。

 

警察官はノワクさんの刺された傷を発見すると、手錠を外し、心肺蘇生を開始。しかしその後、ノワクさんの死亡が確認された。

 

抗議デモで機動隊と衝突

 

イギリスのスターマー首相は、この動画を見て、強い嫌悪感を覚えたとし、「人種差別の疑惑が、今回の事件の意思決定にどのように影響したのか、警察には説明責任がある」と述べたという。

 

また6月2日には、数百人がサウサンプトンの警察署前で抗議。ノワクさんが殺害された現場付近にも多くの人々が集まり、機動隊と衝突し、機動隊は椅子や石、発煙筒を投げつけられ、後退した。

 

 

判決後、被害者の父親であるマーク・ノワク氏は、この事件について、人種差別や宗教とは無関係であり、息子の死が「さらなる分断、憎悪、緊張」を生み出すために利用されることを望まないと述べた。

 

しかし極右政党「リフォームUK」の党首で、反移民を掲げてきたナイジェル・ファラージ氏は6月2日、この事件が「2重基準捜査(two-tier policing)」の一例だと主張。人々に対し、「反白人の偏見」を終わらせること、そして「白人の命は黒人の命と同じくらい大切だ」と訴えた。

 

「2重基準捜査(two-tier policing)」とは、少数民族が白人よりも優遇されているとする、極右勢力の間でよく使われる主張のことだ。

 

その後、イギリスのマフムード内務大臣は、ネット上の噂が、逮捕に関与していない警察官に対する殺害予告につながったと非難。「誤った情報と扇動的なコメントが、恐ろしい状況をさらに悪化させている」と述べたという。(了)

 

出典元:ABC News:UK police handcuffed teen who died from stab wound in case stirring debate(6/3)

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