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郵送された「謎の種」、米当局は人々に植えないよう警告、ブラッシング詐欺の可能性も

郵送された「謎の種」、米当局は人々に植えないよう警告、ブラッシング詐欺の可能性も
Twitter/Maryland Agriculture

中国から来たと思われる「謎の種」。すでに日本でも送られてきたことが報告されているが、アメリカでは全ての州で届いているのが確認されている。

 

種を植えないよう呼びかける

 

その「謎の種」は、アメリカでもそれぞれの家に郵便で送られており、送り先は中国とみられ、やはり商品名の欄には「指輪」などと書かれているという。

 

アメリカでは全50州の住民に送られているのが報告されており、農業局などは「謎の種」が侵略的な植物である可能性があるとして、人々に種を植えないよう警告している。

 

バージニア州の農業局も、声明で次のように述べている。

 

「侵略的な種は、環境に対して大混乱を引き起こします。もともとあった植物や虫などを移動させ、または殺してしまい、作物にもひどいダメージを与えます。その導入を防ぐ手段をとることが、侵略的な種のリスクや、横行を軽減させコントロールするコストの両面を減らす、最も効率的な方法です」

 

「十分な証拠を得ていない」

 

またケンタッキー州の農業委員会のRyan Quarles氏も、次のように述べている。

 

「現時点で私たちは、これが悪ふざけか、ネット上での詐欺か、農業へのバイオ・テロ行為かを知る、十分な証拠を得ていません。謎の種は侵略的なものである可能性もあり、自生している植物を病気にさせたり、家畜に害を与えたりして、私たちの環境を脅かす可能性があります」

 

さらに米農務省は種が送られてきた人々からパッケージを回収し、今後種を調査する予定だという。

 

ただし7月28日の時点では、「ブラッシング」と呼ばれる詐欺以外のものを示す証拠は出てないらしい。

 

ブラッシング詐欺とは?

 

ノースカロライナの農業局も、注文をしていないのに「種」を受けとった人々と連絡をとって調べているが、やはり「ブラッシング」と呼ばれるネット上での詐欺の可能性を指摘している。

 

これは、安価な製品を相手の同意なしに勝手に送り付け、受取人のふりをしてアマゾンなどの通販サイトに高評価のレビューを書き込む手口。受取人に荷物が届くと、通販サイトにレビューが書き込める仕組みを利用しているという。

 

売り手がニセの売り上げを伸ばすため、または製品のレーティング(評価)を上げて、高評価を得るために、受取人の住所やアマゾンの情報を使っている可能性があるそうだ。

 

しかしまだ正確には、どんな種なのかも分かっていないため、ニューヨーク農業委員会のRichard Ball氏などは、子供やペットが触れない場所で安全に保管するよう、人々に求めている。(了)

 

 

出典元:CBS:Mystery seeds from China are landing in Americans’ mailboxes(7/29)

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