YouTube/Caters Clips

背後にあるものの姿を見えなくさせる、そんな素材を開発した企業が動画を公開している。

軍事用の戦闘服を作ってきた企業

その企業とは、カナダのブリティッシュ・コロンビア州に拠点を置く「HyperStealth Biotechnology Corp」だ。

この会社はさまざまな素材を用い、これまでも軍事用の戦闘服などを作ってきたという。

そして今回、「Quantum Stealth」という新しい素材を開発。これに関する4つの特許を出願し、短い動画でも紹介した。（以前のものも含まれる）

動画にはまず、透明なシートが机の上に置かれ、背景が透けて見える様子が示されている。

しかしカメラがシートを越えていくと、その背後にはヘルメットや戦闘機の模型などが置かれていた。

光の波長を屈折させる

この技術はグラスの水に入ったストローが見えなくなるのと同じ仕組みで、物体の周りにある光の波長を屈折させることで実現したという。

これにより背後に置かれた物体の姿を消すことができ、その影さえも取り除くことに成功したそうだ。

実は真の不可視性の実現は、多くの物理学者の間では不可能とされてきたという。しかしCEOのGuy Cramer氏は、この素材を使い可視スペクトルの中に人物や物を隠すだけでなく、紫外線や赤外線、短波赤外線も屈折させられることを証明したそうだ。

一方でこの素材は、熱スペクトルもブロックすることで、本物の広帯域の「目に見えないマント」を実現できたとしている。つまり熱検知カメラでさえも、背後の物体をとらえることはできないという。

しかもこの素材には電源も必要なく、安価で、紙のように薄い。人間はもちろん船や、宇宙船、ビルまで隠すことができ、昼夜を問わずどのような状況でも機能すると言われている。（了）

出典元：NEWS WIRE：Hyperstealth Corp. Discloses Patent Pending Invisibility Cloak(10/8)

出典元：Cater Clips：Company Creates Invisibility Material(11/15)