「Meta」がSNS訴訟で和解、しかしまだ残る問題点とは?

インスタグラムやフェイスブックなどを運営するアメリカのIT大手「Meta」は8月25日、利用を厳しく制限することで、アメリカのほぼ全ての州との訴訟で和解した。
さまざまな変更措置に合意
この裁判では、「Meta」側がSNSで、「無限スクロール」などにより、10代の若者に中毒性を与える設計にしていた点が争点となり、アメリカの48州などが訴えを起こしていた。
しかし25日、「Meta」は今後10年間で最大180億ドル(約2兆9000億円)の罰金を支払い、10代の若者によるフェイスブックとインスタグラムの利用を厳しく制限することで、ほぼ全ての州と和解した。
また「Meta」は、13歳未満の子供がSNSを利用できないようにするための年齢確認の強化や、10代の若者に年齢相応のアカウントを使用するよう促す措置、18歳未満のユーザーの利用時間を1日2時間に制限する措置、午前0時から午前6時までの子供の利用を禁止する措置(ナイトモード)、そして「いいね!」数を非表示にする措置など、様々な変更に合意したという。
これらの新たな安全対策はアメリカ国内のみに適用され、ほとんどの措置は10年間継続される。
コンテンツ推奨が問題
今回、「Meta」はかなり踏み込んだ変更に合意したが、批判者や子供の権利擁護団体は、これだけで「Meta」が抱える数々の問題が、一夜にして解決するわけではないと警告している。
「Meta」の元エンジニアリングディレクター、アルトゥーロ・ベハール氏は、今回の和解は「重要な節目」だとしながらも、親はインスタグラムが突然子供にとって安全になったと考えるべきではないとし、次のように語った。
「この合意には大きな問題がある。Metaに、害を定義することを許してしまうからだ。『1日にアルコールやタバコを2時間しか吸えない』と言うのは簡単だが、配信されるものを考えると、やはり害は大きい」
ベハール氏は、「Meta」に対し、10代の若者への「コンテンツ推奨」の影響に対処するよう求めており、「コンテンツ推奨」が中毒性を持つ可能性があると主張している。
実際に今回の和解でも、アルゴリズムが推奨コンテンツを決定するボタンが、デフォルト設定ではONのままになっているという。
無論、ユーザーが操作してOFFにすることはできるが、ネット安全対策NPO法人「Fairplay」のジョシュ・ゴリン氏も、次のように指摘している。
「今回の和解で、子供たちを捕食者につなげ、若者を危険な世界へと誘い込むような推奨アルゴリズムが、デフォルトでOFFにならないのは残念です」
実はインスタグラムでは、10代の利用者に対し、長時間使用しないよう促す「休憩」機能も付けられていたが、この選択的機能は利用率が低かったという。
また子供たちを保護するためには、まず「Meta」が子供たちを把握する必要があり、これまで同社はAIを活用し、年齢確認を行ってきたが、常に成功するとは限らなかったそうだ。
このため「Meta」は、自社ツールとサードパーティツールの両方を使用して、子供の年齢を確認する技術を強化し、その有効性について定期的な外部監査を受けることに同意した。(了)
出典元:ABC News: Meta’s new rules for kids go further, but critics say not enough(8/27)


























