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イスラエルによるパレスチナの入植政策は国際法違反、ICJが判断

イスラエルによるパレスチナの入植政策は国際法違反、ICJが判断
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国連の国際司法裁判所(ICJ)は7月19日、イスラエルによる入植政策が国際法違反だとの判断を下した。

 

占領の終了と被害の賠償を命じる

 

イスラエルは以前から、パレスチナの領土であるヨルダン川西岸地区などで、パレスチナ人の土地を奪い、彼らを追い出し、勝手に入植地を作り続けてきた。

 

しかしオランダのハーグにある国際司法裁判所は19日、このようなイスラエルによる入植政策とパレスチナの領土における天然資源の搾取は、国際法違反であるとの判断を示した。

 

国際司法裁判所は「イスラエルは領土を一方的に併合し、パレスチナの支配を永続的なものにしようとし、民族自決の権利を認めないなど、占領者としての立場を乱用している」と述べた。

 

その上で、イスラエルによるヨルダン川西岸地区での占領を終わらせ、入植者を退去させ、被害に対する賠償を行うよう求めたという。

 

 

もっともこれは勧告的な意見の表明にすぎず、法的な拘束力もない。しかしアメリカやドイツ、オーストラリアなどの裁判官も関わったこの判断は、大きな影響を与える可能性がある。

 

国際法の専門家であるウィリアム・シャバス氏は「アルジャジーラ」に対し、「ICJの判断は法的な意味でゲームチェンジャーだ。イスラエルとその同盟国であるアメリカとイギリスに、劇的な影響をもたらすだろう」と述べた。

 

また今回の判断により、イスラエルの指導者が国際司法裁判所で訴追される道を開く可能性があるとも指摘されている。

 

各国、人権団体の反応とは?

 

パレスチナ自治政府は国際司法裁判所の判断を歓迎し、「イスラエルの占領は違法であると断言する正義の勝利だ」と述べ、「ICJの判断は、パレスチナ人の自決権、土地、国家の権利の再確認とみなした」と声明を発表した。

 

エジプト外務省も、すべての当事者に対し、ICJの判断を実行に移すよう呼びかけ、SNSの「X」へも次のように投稿した。

 

「我々はすべての国際社会の当事者に対し、国際司法裁判所の勧告的意見を実行に移し、パレスチナ人が自らの運命を決定できるよう、支援するよう呼びかける」

 

人権団体「アムネスティ・インターナショナル」も今回のICJの判断を歓迎し、「これは、イスラエルの違法占領に起因する、何十年にもわたる残虐行為と組織的な人権侵害に耐えてきたパレスチナ人の権利の歴史的な擁護である」と述べた。

 

一方、イスラエル側は反発しており、ギラド・エルダン国連大使は、エルサレムの国連施設の閉鎖や国連機関のトップの国外追放など、強い措置をとると述べた。

 

またエルダン国連大使は、ICJの判断について、国連安全保障理事会の決議でアメリカが拒否権を発動することは「疑いない」とも述べたという。

 

英政府、UNRWAへの資金援助再開

 

イギリスでは政権交代が起き、現在労働党が政治を動かしているが、新たな政権は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金援助を再開すると明らかにした。

 

労働党のデービッド・ラミー外相は19日、ガザ地区での破滅的な人道危機を考慮し、UNRWAへの2100万ポンド(約42億円)の資金援助を再開すると発表した。

 

ラミー外相は、改めてガザ地区での即時停戦を求めたが、イギリスがイスラエルに武器と資金援助を続けていることについては触れなかったという。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: ICJ finds Israel in breach of international law(7/19)

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