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NASAの木星探査機「エウロパ・クリッパー」の打ち上げに成功、生命環境を調査

NASAの木星探査機「エウロパ・クリッパー」の打ち上げに成功、生命環境を調査
X_NASA Europa Clipper

NASAは木星と衛星の「エウロパ」へ探査機を送り込む計画を立てており、先日その打ち上げに成功した。

 

「エウロパ・クリッパー」

 

NASAの新しい探査機「エウロパ・クリッパー(Europa Clipper)」は、14日午後12時6分(米東部時間)、フロリダ州ケネディ宇宙センターから、スペースXの「ファルコン・ヘビー・ロケット」に搭載され、打ち上げられた。

 

NASAは、打ち上げから約1時間10分後に同探査機からの信号を受信。移動中に電力を供給する大型太陽電池パネルは、打ち上げから3時間後に展開されたという。

 

「エウロパ・クリッパー」は地球外生物を探すのではなく、接近して「エウロパ」の氷の下を観察し、そこにある環境が生命を維持できるかどうかを判断する。

 

NASAが開発した最大の探査機

 

「エウロパ・クリッパー」は、巨大なソーラーパネルを備え、NASAが惑星を調査するために建造した中でも、最大の探査機となっている。

 

木星に到達するまでには、5年半もかかり、「エウロパ」の表面から25km以内に接近。他のどの探査機よりも、かなり近い距離に到達することになるという。

 

またこの宇宙船には、氷を貫通するレーダーや、ほぼ衛星全体の地図を作成できるカメラ、「エウロパ」の表面と希薄な大気を分析するツールなど、9つの機器が搭載されているそうだ。

 

月とほぼ同じ大きさの「エウロパ」

 

木星には95個の衛星があると知られているが、中でも「エウロパ」は、月とほぼ同じ大きさとされている。

 

そして厚さ15kmから24km以上の氷床に覆われていると推定され、その下には深さ120km以上の海があると考えられている。

 

そもそも生物が生息するには、水やエネルギー源としての有機化合物が必要だが、「エウロパ」の海底にある熱噴出孔には、それがあるとも考えられているそうだ。

 

ただ、生命が見つかったとしても、地球の深海から生まれた細菌のように原始的なものになると、想像されているという。(了)

 

出典元:ABC News:NASA’s Europa Clipper spacecraft will scour Jupiter moon for the ingredients for life(10/12)

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