「イランを石器時代に戻す」トランプ氏の発言は戦争犯罪、複数の専門家が指摘

アメリカのトランプ大統領の発言について、戦争犯罪の可能性があるとして、複数の専門家が指摘している。
戦争犯罪に相当する可能性
トランプ氏は4月1日、国民向けに支離滅裂な演説を行い、イランが合意(その内容も明らかにしていない)に至らなければ、アメリカ軍は「イランの発電所を全て攻撃し」、「イランを本来あるべき石器時代に逆戻りさせる」と警告した。
そして翌4月2日、アメリカ軍はイラン北部の都市、カラジにあるB1橋を破壊。トランプ氏は、動画をSNSに投稿し、「まだまだ続くぞ!」と脅迫した。
このようなトランプ氏の発言と、アメリカ軍の民間インフラへの攻撃について、「アムネスティ・インターナショナル」のエリカ・ゲバラ・ロサス氏は、次のように指摘した。
「発電所などの民間インフラを意図的に攻撃することは、一般的に禁止されています。たとえ軍事目標として限定的に認められる場合であっても、民間人に不釣り合いな被害をもたらす可能性がある場合は、発電所への攻撃はできません。そのような発電所が数千万人の民間人の基本的なニーズと生活を支える上で不可欠であることを考えるならば、そこへの攻撃は不釣り合い(過大)となり、国際人道法の下で違法となり、戦争犯罪に相当する可能性があります」
2024年、国際刑事裁判所はウクライナの電力インフラへの広範な攻撃を指揮し、民間人に過度な被害を与えたとして、ロシアのセルゲイ・ショイグ元国防相とワレリー・ゲラシモフ参謀総長に逮捕状を発行している。
米大学の100人以上の専門家も懸念
また4月2日、アメリカのハーバード大学やイェール大学、スタンフォード大学、カリフォルニア大学などの100人以上の国際法専門家が、「ジャスト・セキュリティ」のウェブサイトに掲載された公開書簡に署名し、トランプ氏や政府高官の発言を非難した。
「アメリカ軍の行動と政府高官の発言は、国際人権法および国際人道法違反、潜在的な戦争犯罪について深刻な懸念を引き起こす」と述べた。
また彼らは、トランプ大統領が先月、「アメリカはイランへの攻撃を、ただ楽しむために行う可能性がある」と述べたことを指摘。ピート・ヘグセス国防長官が記者団に対し、「アメリカは、愚かな交戦規則に従って、戦わない」と述べたことも非難した。
その上で専門家らは、アメリカ軍がイラン南部の小学校を攻撃して、160人以上の子供たちを殺害したことも挙げ、学校や病院、民間施設への攻撃について「深刻な懸念を抱いている」と述べた。
もっとも民間施設と「軍事機能を有する民間施設」の定義の違いは、非常に難しい問題の1つとされている。
しかし、国際刑事裁判所の規程は「軍事目標ではない民間施設を意図的に攻撃することは、戦争犯罪である」と明記しているという。
にもかかわらず、トランプ氏はあからさまに「発電所へ攻撃する」と明言していた。
「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」のサラ・イェーガー氏は「イランの発電所が深刻な打撃を受ければ、病院や水道、その他の重要な民間ニーズへの電力供給が途絶え、イラン国民にとって壊滅的な打撃となる」と述べている。
トランプ大統領は、4月4日、SNSで4月6日までにホルムズ海峡を開放するようイラン側に求め、次のように脅迫した。
「私がイランに10日以内に合意するか、ホルムズ海峡を開放するよう求めたことを覚えているか? 時間は刻々と過ぎている。あと48時間で、地獄の業火がイランに降り注ぐだろう。神に栄光あれ!」
しかしトルコ政府は4月4日、2隻目の自国の船舶がホルムズ海峡を通過したと明らかにしている。(了)
出典元:The Guardian:Is the US committing war crimes by targeting Iran’s civilian infrastructure?(4/3)


























