「解放された気分」ファウチ博士が新政権への移行について記者会見で語る
米国立アレルギー感染症研究所の所長で、アメリカの新型コロナウイルス対策を率いる、アンソニー・ファウチ博士が記者会見を行い、その発言が注目を集めている。
「科学に語らせることができる」
ファウチ博士は1月21日、ホワイトハウスの記者会見の場に出て、まだアメリカ国内では新型コロナをコントロール下に置くために、困難に直面していると語った。
その後、記者からジョー・バイデン氏が新大統領に就任し、新しい政権で制約が少ないかを尋ねられ、次のように答えたという。
「人々がここから立ち上がれるという思い、また科学に語らせることができるという思いは、いくぶん解放された気分です」
today’s mood: pic.twitter.com/Bg8Ie6C6Yl
— Dr. Anthony Fauci Fan Club (@FauciFan) January 22, 2021
大統領の発言にたびたび反論
さらにファウチ氏は記者から、トランプ政権時での自ら発言について、今現在何かを修正したいと思うかと尋ねられ、次のように答えたという。
「私は常に、自分の考えを話そうとしてきました。だから私は時々、トラブルに見舞われたのです」
Welcome back, Dr Fauci.
How it started. How it’s going. pic.twitter.com/7jFYbesF80
— Rasu Shrestha MD MBA (@RasuShrestha) January 22, 2021
トランプ氏とファウチ博士との間には意見のずれがあり、両者が反対のメッセージを送ったため、国民が誰を信じればいいのか、何を信じればいいのか分からず、混乱することもあったようだ。
実際、ファウチ博士は、トランプ前大統領の新型コロナに対する楽観的な見方や、誤った医学的な発言について、絶えず反論してきたという。
例えば、「新型コロナはインフルエンザとは比較にならない(ほど危険だ)」や「ヒドロキシクロロキンはCOVID-19の良い治療法ではない」「一部の州は、あまり早く(警戒レベルを)解除すべきではない」「マスクは(感染を)防ぐ重要なもの」だと主張してきたそうだ。
一方、トランプ前大統領は、あまり科学的な根拠に耳を傾けず、マスクもしなかった。その結果、トランプ支持者は現在もマスクをせず、ホワイトハウスではクラスターが発生する事態ともなってしまった。
バイデン大統領は21日に、新型コロナの対応に関して、ファウチ博士や本物の専門家、科学者の意見をより多く聞くつもりだ、と発言している。(了)
出典元:USA TODAY:Dr. Fauci says letting ‘the science speak’ is ‘liberating’ after serving under Trump(1/21)