flickr/douglasmcfarlane

選手は下着も含めて全身白いウェアを身につけなければならない——ウィンブルドンならではのこのルールが、変更される見込みだ。理由は、女性選手の生理。

下着も白というルール

ウィンブルドン選手権に出場する選手は、試合会場に入ってから出るまでの間、ほぼ完全に白いウェアを着用せよというルールがある。

これには下着も含まれる。メディアによれば、現在、規則では次のようになっているそうだ。

下着が試合中に見える場合や、見える可能性がある場合（汗によって透ける場合を含む）、その下着は完全に白でなければならない。ただし、幅1cm以内の縁取り1本は色がついていても構わない。

ところが、白い下着は女性選手から評判が悪い。万一生理になり、血が漏れたとき、誰が見てもすぐに分かってしまうためだ。これを防ぐために、多くの女性選手が、薬などで生理を遅らせているという。

例えばオーストラリアのダリア・ガブリロワ選手は、メディアのインタビューを受けてこう話す。

「この前のウィンブルドンでみんなで話していた時、全身白っていうのは好きだな、と私は言ったのよ。そうしたら、何人かの女性選手が嫌いだって言う。理由は、生理の時に白づくめなんて最低、ということなの。これは本当にその通りね。ただでさえストレスがかかる試合で、出血が染み出すことまで気にしたくないから、私はウィンブルドンの時には生理を止めるようにしている」

最近引退したプエルトリコのモニカ・プイグ選手（リオデジャネイロ五輪金メダリスト）はこう言っている。

「（白下着は）確実に女子選手に影響を与えている！そのことがやっと注目されてきた。ウィンブルドンで全身白を着て、2週間の期間中に生理が来ないことを祈るのは、ストレス以外の何物でもない」

色付き下着可に

ウィンブルドン選手権を運営するオールイングランド・クラブは、女子選手の下着に関する「白」ルールを、来年から変更する予定だ。現在、具体的な変更点が検討されているそう。変更後は白以外の下着も着用できるようになる。

オールイングランド・クラブは「女性の健康をサポートし、選手それぞれの個人的ニーズに応えることが非常に重要だ」という声明を発表した。（了）

出典元：New York Post:Wimbledon is finally changing its despised underwear rule(11/9)