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イギリスのヘンリー王子が著書の中で発言した内容について、アフガニスタンの人々が怒りの声を上げている。

人間と思わず「チェスの駒」

そもそもヘンリー王子は軍にいた頃、アフガニスタンに2回遠征し、そのうち1回は2012年から2013年にかけて「アパッチ」攻撃ヘリコプターの副操縦士として勤務していたという。

そして今回、ヘンリー王子は、著書『Spare（予備）』の中で、アフガニスタン人を25人殺害したことを告白。

しかも当時は、アフガニスタン人を人間とは思わず、盤上から外された「チェスの駒」と考えていたと明らかにした。

この言動に、親族を殺されたアフガニスタンの人々が激怒。ヘンリー王子を裁判にかけるべきだとする声を上げたそうだ。

Afghans call for Prince Harry to be ‘put on trial’ after ‘proudly’ admitting to ‘killing 25 Taliban’ https://t.co/WTGiQWTVK7

— Sky News (@SkyNews) January 9, 2023

国際法廷で訴追されることを要求

イギリス軍が2011年に行った空爆で、親族を殺されたムラ・アブドゥラ氏も、その1人。

彼は当時、ナール・エ・サラージ地区にあるヤクチャル村の市場にいた時に空爆を受け、9人の親族を失ったという。

アブドゥラ氏は、死亡した父親の墓前でメディアに対して、次のように語った。

「国際社会には、この人物（ヘンリー王子）を裁判にかけるよう求め、私たちは損失に対する補償を得るべきです。私たちは家を失い、命を失い、家族を失い、生活を失い、さらに愛する人をも失ったのですから」

またアフガニスタンのヘルマンド州議会議員であるHameedullah Hameedi氏は、Sky Newsに対して、次のように語っている。

「ハリー（ヘンリー王子）が、自分を文明世界の一員だと考えていたなら、（25人を殺害した）なんて言うのは恥ずべきことだ。そして、知識も教養もない貧しい社会の無教養な人間のように、それを誇らしげに語ることは、さらに大きな恥である。我々は、彼が国際法廷で訴追されることを要求するだけでなく、国際社会が一刻も早く彼を罰することを要求している」

国内からも安全保障に懸念の声

ヘンリー王子の発言については、イギリス国内からも懸念の声が出ており、国防委員会の委員長を務めるエルウッド下院議員は、「不用意」であると指摘。「このことが安全保障に影響を与えるのではないかと心配しています」と述べている。

また元イギリス陸軍上級将校のリチャード・ケンプ大佐も、ヘンリー王子の発言は「判断力に欠け」、イギリス兵への攻撃を扇動しかねないとの見方を示した。（了）

出典元：Sky News：Afghans call for Prince Harry to be ‘put on trial’ after ‘proudly’ admitting to ‘killing 25 Taliban’(1/9)