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台風に襲われた中国南部、スマホに充電できずパンすらも買えなくなる

台風に襲われた中国南部、スマホに充電できずパンすらも買えなくなる
X/Songpinganq@songpinganq

台風11号(ヤギ)の猛威のために停電となった中国·海南省では、仮設の充電ステーションに人々が押し寄せた。電子決済が浸透しているため、スマホが使えないと何も買えないからだ。

 

必死の思いで充電する人々

 

今年アジアで最も勢力が強いとされる台風11号(ヤギ)は、今月6日に中国·海南省(海南島)を襲い、甚大な被害をもたらした。

 

停電は生活を不便にし、もちろんバッテリーの切れたスマホを充電することもできなくなった。そうなると、電子マネーの決済ができない。これは、キャッシュレス化が進んでいる海南省の市民にとって大問題だ。

 

街中には、小型発電機による電気で、スマホを充電する仮設の充電ステーションが設けられた。そこに住民が殺到する様子が撮影され、Xでシェアされている。ある投稿者はこう説明する。

 

キャッシュレス社会の欠点

 

中国海南省
台風(ヤギ)の後、水道と電気が止まった。中国の人たちは、スマホを充電するのに必死になった。なぜなら、お金は全部スマホに入っているからだ。スマホなしではパン一切れも買えない。

ーーSongpinganq@songpinganq

 

 

キャッシュレス化を危惧する声

 

動画の投稿者は、キャッシュレス社会の危険性として、停電だけでなく政府による管理を挙げ、こんなコメントも書き込んでいる。

 

これは中国で実際にあること。

 

(中国政府が運用する)社会信用システムのブラックリストに1度載ってしまうと、政府が発行する電子マネーは使えなくなってしまう。

 

そうすると、食料を買えなくなり、ホテルに泊まったり列車や飛行機のチケットを買うなど……その他いろいろなことが、オンラインではできなくなる。

 

中国はキャッスレス決済で世界トップの国である、と中国国営メディア「新華社通信」が1年ほど前に報じたそうだ。スマホ決済アプリAlipay(支付宝)やWeChatPay(微信支付)が国民に浸透したため、流通しているお金のうち、現金の割合はわずか3.7%になっているとのこと。(了)

 

出典元:HindustanTimes:Super Typhoon Yagi exposes China’s cashless society flaws as people flock to charge phones. Watch(9/10)
出典元:NDTV:“You Can’t Even Buy Bread”: People Line Up To Charge Phones After Typhoon Yagi Hits China(9/12)

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