イーロン・マスク氏のロシアへの政治亡命を歓迎、露議員が発言

トランプ大統領を攻撃し続けたイーロン・マスク氏に対し、ロシアの議員が、彼の政治亡命を歓迎すると発言した。
ロシアは政治亡命を受け入れる
その議員とは、ロシア下院・国際問題委員会のドミトリー・ノビコフ第一副委員長だ。
彼は6月6日、国営「TASS」通信に対して、「もし彼が(政治亡命を必要とするなら)もちろん、ロシアはそれを提供するだろう」と述べたという。
ただ同時にノビコフ氏は、「マスク氏は、全く別のゲームをやっているので、政治亡命は必要ないだろう」との見方を示したそうだ。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、6月6日にコメントを求められた際、この件について言及することを拒否。
記者団に対して「これはアメリカの国内問題であり、我々は干渉するつもりはない。アメリカの大統領が、自らこの状況に対処すると確信している」と述べたという。
2人の対立で「テスラ」の株価も急落
マスク氏は、トランプ大統領の「大きくて美しい法案」とされる税制・歳出削減法案を非難し、「自分がいなかったら、トランプ氏は大統領選で負けていた」とまで述べた。
その後、トランプ氏は、マスク氏と政府契約の取り消しを示唆。これに対して、マスク氏は「スペースX」社のドラゴン宇宙船をNASAの計画から撤退させると応じた。
しかしその後、すぐにマスク氏は撤退を「取り消す」とも発言している。
トランプ氏の盟友であるスティーブ・バノン氏は、南アフリカ出身のマスク氏を不法移民として国外追放し、トランプ氏に「スペースX」を閉鎖するよう求めたという。
このような2人の対立は、すでに株式市場まで揺るがしており、マスク氏がCEOを務める「テスラ」社の株価は急落した。
ロシア政府はこれまでにも、アメリカの内部告発者、エドワード・スノーデン氏や、親ロシア派のイギリス人ブロガー、グラハム・フィリップス氏の亡命を認めている。(了)
出典元:The Moscow Times:Russia Could Give Musk Political Asylum Amid Trump Feud, Lawmaker Says(6/6)