今年のエルニーニョ現象は、観測史上最強となる可能性

エルニーニョ現象が今年、これまでで最も強まると、新たな予測で指摘されている。
過去2回の強いエルニーニョ現象を上回る
欧州中期気象予報センター(European Centre for Medium-Range Weather Forecasts :ECMWF)による新たな予測によれば、赤道太平洋中央部の主要海域における海面水温は、今年12月までに平年より摂氏3度上昇し、シナリオによっては摂氏4度を超える可能性もあるという。
そしてこの予測が正しければ、今年のエルニーニョ現象は、過去最強を記録していた2015~2016年と1997~1998年を、大幅に上回ることになるそうだ。
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象とされている。
そして過去2回の強いエルニーニョ現象では、平均気温が2.3℃も上回ったという。
世界の気温や降雨パターンが大きく変化
そもそも太平洋の熱帯域では、貿易風と呼ばれる東からの風が常に吹いており、海面付近の暖かい海水が太平洋の西側に吹き寄せられている。
一方、太平洋東部の南米沖では冷たい海水が底から湧き上がっており、このため海面水温は太平洋赤道域の西部で高く、東部で低くなっている。
しかしエルニーニョ現象が発生すると、東風が平常時よりも弱くなり、西部に溜まっていた暖かい海水が東へ広がるとともに、東部では冷たい海水の湧き上りが弱まっていく。
その結果、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも高くなり、世界の気温と降雨パターンが大きく変動するという。
Fueled by unusually warm ocean waters in the tropical Pacific, El Niño conditions are developing and are set to influence global temperature and rainfall patterns.
Here’s what you need to know. pic.twitter.com/VpymBUZLy5
— World Meteorological Organization (@WMO) June 4, 2026
2024年は観測史上最も暑い年
2023年6月から2024年4月まで続いたエルニーニョ現象は、既に温暖化が進んでいた世界に熱波をもたらした。
その結果、2024年は観測史上最も暑い年となり、パリ協定で定められた1.5℃の温暖化限界値を初めて超えた年になったという。
この限界値を超えると、気候変動の影響はますます深刻化すると言われている。
過去のエルニーニョ現象が世界の農業に与えた影響は甚大で、また世界中で干ばつや洪水、森林火災が発生したそうだ。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は先日、ビデオ声明で「科学的根拠は明確です。エルニーニョ現象は今後数カ月のうちに、90%の確率で私たちの目の前に迫っています。世界はこれを緊急の気候警報として、受け止めなければなりません」と警告した。(了)
出典元:Livescience:Coming El Niño will be the strongest ever recorded, new forecast predicts(6/5)


























