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100%のムール貝にマイクロプラスチックが含まれていると判明:英調査

100%のムール貝にマイクロプラスチックが含まれていると判明:英調査
flickr_Jeff Kubina

イギリスでムール貝(ムラサキガイ)の調査が行われ、全ての貝に極小のプラスチック片やその他のゴミなどが含まれていることが確認された。

 

全てのムール貝に含まれていた

 

この調査を行ったのはイギリス、ハル大学やブルネル大学などの研究者チーム。報告によれば研究者らはイギリスの沿岸、8カ所から野生のムール貝を採取、また8店のスーパーマーケット(非公表)で販売された貝のサンプルを集め、分析したという。

 

その結果、これらのムール貝のうち100%に、マイクロプラスチックやコットンやレーヨンといった物質が含まれていたことが明らかになったそうだ。

 

また摂取されるムール貝の100gごとに、約70片ものゴミの物質が含まれていたとし、この結果を学術誌「Environmental Pollution」において発表した。

 

養殖ものより野生の方が多い

 

そもそもムール貝は海水を体内で漉して食べ物を摂取しているが、その際に食料と同様にプラスチックの粒子やその他の物質も取り込んでしまうと言われている。

 

研究者は今回の調査で、EdinburghやFiley、Hastings、Brighton、Plymouth、Cardiff、Wallaseyといった地域で野生のムール貝を採取したが、それらにはスーパーで売られている養殖された貝よりも多くの物質が含まれていたという。

 

またスーパーにあるムール貝は世界のさまざまな場所から輸入されているが、新鮮なものよりも、調理されたり冷凍にされたりした貝の方が、より多くの粒子を含んでいたそうだ。

 

さらに分析の結果、ムール貝の中で見つかった物質の約半分はポリエステルやポリエチレンなどのマイクロプラスチックで、37%がコットンやレーヨンなどの繊維を含む他の物質だったことも明らかとなる。

 

flickr_lindsey

人間の健康への影響は?

 

研究者によれば現段階では、ムール貝の摂取による人間の健康への影響はまだ分からないという。

 

またイギリスでは、海産物を食べることによる人のマイクロプラスチックの摂取は、もはや一般的となり、広範囲に及んでいる可能性があるそうだ。

 

さらにプラスチックが体内に入るのは海産物を通してだけではない。マイクロプラスチックは他の食べ物やペットボトルなどの飲料水でも発見されており、吸入することで取り込まれる場合さえあるという。

 

このため研究者らは、人間がプラスチックを摂取することによる有害の可能性について見定めるため、さらなる調査が必要だと強調している。(了)

 

※この調査はイギリスで行われており、日本には当てはまらない部分もありうる。その点を、ご了承いただきたい。

 

出典元:INDEPENDENT:All UK mussels contain plastic and other contaminants, study finds(6/8)

出典元:BBC:Plastic and other waste found in British mussels(6/8)

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