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国内全ての公共交通機関を無料に!エストニアにおける世界初の試みが画期的

国内全ての公共交通機関を無料に!エストニアにおける世界初の試みが画期的
flickr_Phil Richards

フィンランドの南、ロシアと国境を接するエストニア。ここで前例のない画期的な取り組みが行われようとしている。

 

すでに2013年には首都でも実施していた

 

その取り組みとは、国内全土にある公共交通機関の料金を無料にするというもの。実際に7月1日から国内のバスや電車、トラムなどの運賃が毎日無料になるという。

 

このような国全体という規模で毎日、しかも一日中無料で運行するというのは、これまで世界でも前例がないそうだ。

 

もっともエストニアでは2013年に、すでに首都のタリンで公共交通の料金を廃止。

 

今回はこれを国内全域に広げることになったが、全て自由にどこでも旅行できるようになるには、しばらく準備が必要だとか。経済省のKadri Simson大臣も次のように語っている。

 

「国中を自由に旅行できるようになるまでには、移行プロセスがあります。またいくつかのエリアは、この計画から抜けることも選べます」

 

富裕層の消費拡大に期待

 

しかし公共交通の料金を無料にすることで、どのような効果を期待しているのか。

 

ネット・メディアのWiredでは、無料にすることで富裕層の活動を刺激すると説明。というのも彼らはレストランや映画、バーなどエンターテインメントのために、頻繁に外出するからだという。

 

そのため運賃を無料にすることで、地元の商品やサービスを消費し、今よりも頻繁にお金を使う機会が増える可能性があるそうだ。

 

またこれにより、個人が車の使用に魅力を感じなくなる効果も期待しているとか。

 

駐車料金も引き上げ、渋滞も解消

 

実際、2013年に首都のタリンがこの制度を導入する前は、街の中心街は常に車でごった返していたという。

 

しかし公共交通を無料にし、駐車料金を値上げしたことで、この状況は改善。さらにタリンに住んでいない人に対しては、公共交通機関を有料にしたが、その代わり郊外の駐車場の料金を無料にしたそうだ。

 

この結果、地方から訪れる人は郊外の駐車場に車を停めた後、公共交通を利用するようになったとされている。

 

これに伴い各地域も公共交通を無料にして欲しいと要望。その結果、今回国内全域でこの制度が導入されることになったという。(了)

 

 

出典元:euronews:Free public transport is launched across Estonia(5/21)

出典元:Wired:Estonia To Become The World’s First Free Public Transport Nation(5/16)

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