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E・マスクの買収以来、「X」の企業価値が70%以上も下落

E・マスクの買収以来、「X」の企業価値が70%以上も下落
X(旧ツイッター)

SNS「X」の企業価値が、イーロン・マスク氏に買収されて以来、大幅に下がっているという。

 

株を保有する投資信託会社の評価

 

「X」ホールディングスの株式を保有する投資信託会社「フィデリティ」は先日、マスク氏の買収以来、企業価値が71.5%も下がったと開示文書の中で明らかにした。

 

「フィデリティ」の開示文書は2023年11月末時点のもので、「X」の評価額を約125億ドル(約1兆8000億円)と見積もっている。

 

マスク氏は2022年10月にTwitterを440億ドル(約6兆2500億円)で買収し、2023年7月にプラットフォームを「X」に改名した。

 

またマスク氏は昨年10月にも、「X」の企業価値が、買収前の55%まで下落し。190億ドル(約2兆7000億円)になったと社員に通知していた。

 

追放されていた人物を復帰させる

 

マスク氏はTwitterを買収した後、様々な改革を行い、従業員の少なくとも50%を削減し、コンテンツを監視するスタッフも減らしたという。

 

またその後も、アメリカのトランプ元大統領や、右翼陰謀論者のアレックス・ジョーンズ氏など、以前はプラットフォームから追放されていた多くの人物を復帰させた。

 

そのためかヘイトスピーチの増加に対する懸念が起き、「X」の月間ユーザー数は、マスク氏の就任以来1年で15%減少したそうだ。

 

また昨年9月、欧州連合は、「X」がすべての大手SNSの中で、偽情報投稿の割合が最も高いと指摘し、マスク氏に警告を発した。

 

大手企業が広告掲載を中止

 

さらに昨年11月、イスラエルによるガザ侵攻が行われるなか、マスク氏は反ユダヤ主義の陰謀論を「X」上で支持。これにより、多数の大手企業が「X」への広告掲載を中止したという。

 

大手企業による広告のボイコットについて、マスク氏はニューヨークのイベントでのインタビューにおいて、「私は彼らに広告を出してほしくない」とし、「誰かが広告費で私を脅迫するつもりなら、くたばっちまえ!」と述べていた。

 

問題は、マスク氏が「X」を手放すかどうかという点だが、専門家はABC Newsのインタビューに対して、「彼の経済的なインセンティブは二の次であるため、マスク氏が売却する可能性は低い」との見方を示している。

 

メディア「フォーブス」によれば、マスク氏の純資産は2510億ドルで世界一の富豪であり、Twitterを買収した際、「人類を助けるために、会社を買収した」と述べていたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Value of X has fallen 71% since purchase by Musk and name change from Twitter(1/2)

出典元:ABC News:Would Elon Musk sell X as losses mount? Experts weigh in.(1/3)

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