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SARSに警鐘を鳴らした中国人医師、現在は自宅軟禁されていた

SARSに警鐘を鳴らした中国人医師、現在は自宅軟禁されていた
香港01

SARS(重症急性呼吸器症候群)に警鐘を鳴らした中国人の元医師が現在、自宅で軟禁状態に置かれていることが明らかとなった。

 

SARSについて西側メディアに告白

 

その元医師とは、人民解放軍で軍医として勤めていた蔣彥永(Jiang Yanyong)氏(88)だ。

 

彼は2002年に中国国内でSARSが発生した時、北京にある第301陸軍病院で、外科部長を務めていたという。

 

そして当時、西側のメディアに対して、中国におけるSARSの感染者数は中国政府によって過小に報告されていると告白したそうだ。

 

その後、2004年に蔣氏はアジアのノーベル賞とも言われている「マグサイサイ賞」を受賞。事実を明らかにし、多くの人命を救ったとして、彼の勇気ある行動が讃えられた。

 

しかし台湾国際放送や英紙ガーディアンによる報道では、蔣氏は昨年から自宅に軟禁状態にされたままで、家族や友人もこのことを認めている。

 

天安門事件の位置づけに変更を求める

 

また2004年、蔣氏は中国当局に手紙を書き、政府に対し「天安門事件」に対する公式見解を、「反乱」から「愛国的学生運動」に変更するよう求めたという。

 

しかし当時の胡錦涛国家主席によって、この提案は採用されなかったそうだ。

 

妻であるHua Zhongweiさんは、現在蔣氏が健康も優れず、薬を投与されているが、ひどい記憶喪失の(もしくは朦朧とした)状態にあると語っている。

 

またHuaさんは、蔣氏が外部の人間と連絡を取ることも許されず、多くの時間を自宅で過ごしていると語ったそうだ。

 

蔣氏については、新型コロナウイルスについていち早く警鐘を鳴らした李文亮医師が亡くなったことを受け、再びメディアで注目を集めているという。(了)

 

 

出典元:Taiwan News:SARS whistleblower Dr. Jiang still under house arrest in China: Report(2/11)

出典元:The Guardian:Doctor who exposed Sars cover-up is under house arrest in China, family confirms(2/9)

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