イスラエルとイランが互いに攻撃を継続、双方の犠牲者が増加

イスラエルとイランは6月15日も攻撃の応酬を繰り返しており、各地で被害が出ている。
イスラエル北部や中部に被害
イランは15日、ミサイルやドローンを使い、イスラエルに対し2度に及ぶ集中攻撃を行い、北部のハイファや中部のテルアビブなどが被害を受けたという。
Further footage documents direct hits in Nazareth, northern Israel. pic.twitter.com/cl0qEcgFCI
— Quds News Network (@QudsNen) June 15, 2025
最も被害が大きかったのはテルアビブの南にある町、バト・ヤムで、数十棟の建物が損壊。現在、救急隊員が瓦礫の中から生存者の救出を行っているそうだ。
“We are in an existential war”.
Israeli PM Netanyahu visited the site of an Iranian missile strike in Bat Yam, calling the attacks an existential threat and warning against a nuclear-armed Iran. pic.twitter.com/WWqBNXaNN1
— Al Jazeera English (@AJEnglish) June 15, 2025
またハイファでも、イランの攻撃により、少なくとも15人が負傷した。
イスラエル側も、イランの首都・テヘランを含む各地に攻撃を行い、外務省のビルや、中部の都市、エスファハーンにある国防省の軍事基地、北東部にあるマシュハド空港などを狙ったという。
The Israeli airstrike hit a refueling aircraft docked at Mashhad Airport. https://t.co/XHhCtAewMH pic.twitter.com/KGDhFMZybG
— Quds News Network (@QudsNen) June 15, 2025
イランでは少なくとも224人が死亡
イラン保健省は、6月12日にイスラエル軍が攻撃を開始して以来、少なくとも224人が死亡、1481人が負傷したと発表した。
イスラエルでも、15日にはハイファや隣接する町、Tamraが攻撃を受け、少なくとも女性4人が死亡。6月12日以来、少なくとも13人が死亡し、380人が負傷したという。
イランのAbbas Araghchi外相は、強制されない限り、紛争を近隣諸国に拡大するつもりはないと明言。またイラン側は、イスラエルがアメリカからの支援を受けているという「確固たる証拠」を持っていると明らかにした。
その上でAraghchi外相は「イスラエルの攻撃が停止すれば、外交と交渉へ復帰する基盤を整える。明日のIAEA理事会で、我が国の核施設への攻撃が非難されることを期待する」と述べた。
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、アメリカの「FOXニュース」のインタビューで、攻撃開始前にトランプ大統領にその旨を伝えた、と明らかにした。
トランプ大統領は、イランに対し、報復措置をアメリカにまで拡大しないよう警告。兵器や情報などをイスラエルに提供することを以外にも、直接的な関与の可能性を排除しなかったそうだ。
その一方で、トランプ氏は現在、多くの外交協議が行われていると示唆し、ロシアのプーチン大統領が和平の仲介役を務めることに「前向き」だとも述べたという。
フランスのマクロン大統領は、プーチン大統領をイスラエル・イラン紛争の仲介役に就かせるのは得策ではないと述べ、この考えを非難した。
6月16日にカナダで開催される主要7カ国首脳会議(G7サミット)では、間違いなくイスラエルとイランとの紛争が、重要な議題になると考えられている。
ガザ地区でも59人が死亡
一方、ガザ地区でもイスラエル軍による攻撃が続いており、6月15日には全域で、59人のパレスチナ人が殺害された。
ガザ地区の保健当局によれば、犠牲者のうち少なくとも17人が、「ガザ人道財団」の運営する配給所付近で、食糧を得ようとし、銃撃を受けたという。
ガザ地区南部のラファにある配給所付近では、イスラエル軍が警告もなく発砲したため、10人が死亡、50人が負傷し、赤十字病院に搬送されたそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:Israel-Iran conflict: List of key events, June 15, 2025(6/15)
出典元:Aljazeera:Israel kills 59 Palestinians in Gaza, many while trying to get aid(6/15)