米・イランとの和平協議の行方は?2段階の交渉で合意した可能性

アメリカとイランとの和平協議の内容は、現在どうなっているのか?
「合意を急がないよう指示」
先週末にかけて、パキスタンを始めとする仲介国が積極的な外交を展開し、パキスタンの陸軍参謀長がイランを訪問して会談を行い、イラン側は5月22日に、パキスタンを通じて、新たな和平案をアメリカに通知した。
アメリカのトランプ大統領は23日、イランとの交渉が「最終調整の段階にある」との認識を示したが、24日には交渉の代表団に対して、「合意を急がないよう指示した」と明らかにした。
しかし現在まで、どのような交渉が行われ、どの程度、合意に近づきつつあるのか、具体的な内容は明らかにされていない。
2段階の暫定合意で進展
イラン側はかねてから、先に紛争の停止やホルムズ海峡の問題を話し合い、その後、核開発の問題を議論する、2段階の交渉を提案してきたが、トランプ政権は、これまで拒否してきた。
しかしアメリカ政府高官は5月24日、記者会見で、イランとは2段階の暫定合意に向けて進展を見せていると述べた。
そして合意にいたれば、ホルムズ海峡の即時開放とアメリカ海軍による海上封鎖の解除が行われ、またイランと濃縮ウランの備蓄撤去に向けた交渉を行うことになると明らかにした。
米メディアの「アクシオス」も、和平案には60日間の停戦延長が含まれ、その間にホルムズ海峡が再開されると報じている。
そしてイラン側が海峡に敷設した機雷を除去し、船舶の航行を許可することになり、その見返りとして、アメリカはイランの港湾に対する海上封鎖を解除するという。
またこの期間中に、核問題に関する交渉が行われると伝えている。
ただしトランプ大統領は25日、SNSへの投稿で、「イランとの合意は、偉大で意義深いものになるか、あるいは合意に至らないかのどちらかだ」と発言。
イラン外務省のバガイ報道官も25日、アメリカとの協議において「議論されている議題の大部分で、一定の進展があった」と述べつつも、「合意の署名が、間近に迫っているわけではない」と明らかにした。
レバノン南部への攻撃強化を指示
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は25日、「我々はヒズボラへの攻撃規模を拡大し、攻撃を止めることはない」と述べた。
その発言から数時間後、イスラエル軍はレバノン東部のベッカー渓谷や、他の地域で空爆を実施。レバノン南部のArab Salimの町では、イスラエル軍の空爆により、夫婦が自宅で死亡した。
また他の地域にも多数の空爆が行われ、ティルス地区にあるJabal Amel病院も2度にわたってイスラエル軍の攻撃を受け、ナバティエ地区では4人が死亡、3人が負傷した。
レバノン保健省によると、イスラエルが3月2日にヒズボラとの全面戦争状態に突入して以来、イスラエル軍によって殺害された人は3185人に上ったという。
またイスラエル軍は、停戦中であるにも関わらず、ガザ地区でも攻撃を続けており、5月25日には南部のハンユニスで空爆を行い、パレスチナ人の女性1人と少女1人が殺害された。
ガザ地区の保健当局によると、昨年10月の停戦以来、パレスチナ人の死者は880人を超えているという。(了)
出典元:The Guardian:Middle East crisis live: Trump suggests countries in region should sign Abraham accords recognising Israel under any deal(5/25)
出典元:ABC News:Iran live updates: Trump honors troops killed in Iran war during Memorial Day remarks(5/26)
出典元:Aljazeera:Iran war live: Tehran’s negotiators in Qatar, Israel ups Lebanon operations(5/24)


























