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世界最古のタトゥーが古代エジプト人のミイラに描かれていたことが判明

世界最古のタトゥーが古代エジプト人のミイラに描かれていたことが判明
THE BRITISH MUSEUM

動物の姿を模した世界で最も古いタトゥーが、エジプト人のミイラに描かれていたことが明らかとなった。

 

長い間、展示されていたミイラを分析

 

そのミイラとは過去100年以上にわたって大英博物館に展示されており、約5200年前のエジプト人の男性のものと考えられている。

 

そのミイラの右腕には微かな暗い色を浮かべたマークのようなものがあり、これまでも科学者や見学者でさえ、それを確認することができたという。

 

しかし今回、赤外線による調査の結果、そのマークが実際はタトゥーだったと判明。しかもそこには巨大な牛と、アフリカ北部に生息していたヤギのような動物が描かれていることも明らかになったそうだ。

THE BRITISH MUSEUM

「アイスマン」にもタトゥーがあった

 

実はこれまでにも、同じ時期に描かれたタトゥーを持つミイラは見つかっていたという。そのミイラとはアルプスの氷河で発見された通称「アイスマン」と呼ばれる人物。

 

しかし「アイスマン」のタトゥーは点などをあしらった抽象的な模様だったのに対し、今回発見されたエジプト人のものは動物をかたどった比喩的なアートとなっており、そのようなタトゥーはこれまでで最も古いものとされている。

 

また調査の結果、そのタトゥー・アートには、カーボン・ベースの顔料が使われており、恐らく煤(すす)が使用されたと考えられているそうだ。

THE BRITISH MUSEUM

牛とヤギが表す意味とは?

 

2つのタトゥーのうち大きく描かれた牛は、オーロクスとして知られる巨大な野生の牛と見られ、すでに絶滅しているという。古代社会の一部の地域では、その牛は恐れられ、または崇拝の対象にもなっていたとか。

 

一方、小さい方のヤギのようなタトゥーは、バーバリーシープを象ったものと考えられ、男らしさの象徴として描かれた可能性があるという。

 

実際、ヤギに似た動物は古代社会において、しばしば男性のセクシャリティと結び付けられており、エジプトでは雄羊が生殖能力とつながりのある原始的な力を秘めた存在として考えられていたそうだ。

 

それにしてもこんな昔から人々がタトゥーを入れていたとは、古代の人々も意外とおしゃれに気を使っていたのかもしれない。(了)

 

 

出典元:INDEPENDENT:World’s oldest tattoo art found on Egyptian mummy that has been in British Museum for 100 years(3/1)

出典元:BBC:‘Oldest tattoo’ found on 5,000-year-old Egyptian mummies(3/1)

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