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2億7000年前に生息していた、原始的な両生類の新種を発見

2億7000年前に生息していた、原始的な両生類の新種を発見
Smithsonian/Brittany M. Hance

発掘された古代の両生類の化石について研究が進められ、その特徴が明らかにされた。

 

1984年にテキサス州で発見

 

その化石は2憶7000年前に生息していた両生類の頭蓋骨で、1984年にテキサス州の岩層から発見されたという。

 

しかし、その後何十年にもわたって、スミソニアン協会の国立自然史博物館に保管されてきたそうだ。

 

2021年、スミソニアン協会の研究グループは、この化石がどのような先史時代の生物かを特定するために調査を開始。

 

その研究結果は、3月21日に学術誌「Zoological Journal of the Linnean Society」において発表された。

 

Zoological Journal of the Linnean Society

原始的な両生類の一種

 

研究の結果、体長1インチ(約2.54cm)のこの化石には多くの独特の特徴があり、新種であることが判明。古生物学者らはユーモアを込めて、この化石を「カーミトプス・グラトゥス(Kermitops・gratus)」と名付けたという。

 

「カーミトプス・グラトゥス」は、2億年以上前、主に石炭紀やペルム紀、三畳紀に生息していた原始的な両生類「Temnospondyl」の一種とされている。

 

また大きな楕円形の眼窩を持ち、目の背後の狭い領域には、細長く湾曲した鼻があるそうだ。そしてこの頭の形から、他のカエルやサンショウウオのように、幼虫(ある種のカブトムシ種の幼虫)や小さな昆虫を食べていたことが示唆された。

 

Smithsonian/Brittany M. Hance

現代の両生類との違いも発見

 

しかも現代の両生類とは異なり、「カーミトプス・グラトゥス」には「瞼の骨」があり、現代のカエルと同じ場所ではないものの、歯の痕跡も残っていたという。

 

ただし化石の骨は小さく、繊細なため、現代の両生類への進化を研究することは困難だとされている。

 

それでも「カーミトプス」は、カエルやサンショウウオが、どのようにして特殊な形質を発達させたのかを明らかにするための、手がかりを提供する可能性があるという。(了)

 

出典元:ABC News:New 270-million-year-old amphibian species could help explain evolution of frogs(3/23)

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