英がウクライナに4300億円の支援を発表、欧州各国がゼレンスキー氏を擁護

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アメリカのトランプ大統領との会談を終えた後、ウクライナのゼレンスキー大統領はイギリスのロンドンに到着し、歓迎された。

「英全土で全面的に支持されている」

イギリスのスターマー首相は3月1日、ゼレンスキー大統領と会い、首相官邸前には多くのイギリス人が集まり、歓声を上げ、温かく迎え入れたという。

首相官邸で、スターマー首相はゼレンスキー氏と会談し、「外の通りで聞こえた歓声からも分かるように、あなた方はイギリス全土で全面的に支持されており、私たちはどれだけ時間がかかっても、あなた方、ウクライナとずっと共にいます」とし、次のように述べた。

「ここにいるのは、イギリス国民があなた方をどれだけ支持しているか、ウクライナをどれだけ支持しているかを示すため、またあなた方と共に立つという私たちの絶対的な決意、揺るぎない決意、そして私たち双方が願う永続的な平和を達成するという決意を示すために、集まった人々なのです」

会談後、イギリス政府は、ウクライナの防衛能力を支援するため、22億6000万ポンド（約4270億円）の融資に合意。これには凍結されたロシアの資産が充てられるという。

イギリスのチャールズ国王も3月2日には、ウクライナの大統領と面会する予定で、ゼレンスキー氏は「国王陛下が明日の会談を受け入れてくださったことを、大変嬉しく思います」と述べたという。

My support for Ukraine is unwavering.

The UK stands with you, @ZelenskyyUa. pic.twitter.com/PsVKyRHKvx

— Keir Starmer (@Keir_Starmer) March 1, 2025

「邪悪な時代が始まった」

2月28日には、アメリカのホワイトハウスで、ゼレンスキー大統領とトランプ大統領との会談が行われ、冒頭から激しい口論となったが、その後欧州各国はゼレンスキー氏を擁護した。

ドイツのアンレーナ・ベアボック外相は3月1日、「邪悪な時代が始まった」と発言。ドイツ政府に対し、ウクライナへの追加支援として30億ユーロ（約4680億円）を支出するよう求めたという。

ドイツのフランク＝ヴァルター・シュタインマイヤー大統領も、トランプ大統領の態度を、異例の厳しい言葉で批判。「アメリカからウクライナを守らなければならない日が来るとは、信じられない」と述べたそうだ。

また欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長と、欧州理事会のアントニオ・コスタ議長も、ゼレンスキー氏を支持し、「強く、勇敢に、恐れずに」とSNSに投稿。コスタ議長は、「我々は公正で永続的な平和のために、引き続きウクライナと協力していく」と語ったという。

フランスのマクロン大統領も、ロシアは戦争の「侵略者」であり、「3年前にウクライナを支援し、ロシアに制裁を課したことは間違いではなく、今後もそうする」と発言。またトランプ氏のゼレンスキー氏への非難に言及し、「もし第三次世界大戦を仕掛けている者がいるとすれば、それはウラジミール・プーチン大統領だ」と述べた。

オランダのディック・スホーフ首相も「オランダのウクライナへの支援は衰えていない。特に今は。我々は永続的な平和と、ロシアが始めた侵略戦争の終結を望んでいる」とSNSに投稿した。

ポーランドのトゥスク首相も、SNSでセレンスキー氏に宛て、「親愛なるウクライナの友人たち、あなた方は1人ではない」と投稿。スペインのサンチェス首相も、ウクライナを支持し、「ウクライナ、スペインはあなた方と共にある」と述べたという。

共和党の議員からもトランプ氏に非難の声

アメリカ国内でも、トランプ氏を非難する声が上がっており、特に民主党の議員らは、トランプ氏とバンス副大統領による、ゼレンスキー氏に対する「恥ずべき」「不名誉な」扱いを激しく批判した。

また共和党の穏健派であるネブラスカ州選出のドン・ベーコン下院議員も、ウクライナへの支持を表明。「アメリカの外交政策にとって悪い日だ。ウクライナは独立、自由市場、法の支配を望んでいる。西側の一員になりたいのだ。ロシアは私たちと西側の価値観を憎んでいる。私たちは自由を支持していることを明確にすべきだ」と声明で述べたという。