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イスラエルの首相が「ハマス」との停戦交渉をするよう指示、しかし代表団は派遣せず

イスラエルの首相が「ハマス」との停戦交渉をするよう指示、しかし代表団は派遣せず
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イスラエルのネタニヤフ首相は8月21日、「ハマス」との停戦交渉を行うよう指示した。

 

現段階でイスラエルの代表団を派遣せず

 

ネタニヤフ首相は21日、ビデオで声明を発表し、イスラエル軍によるガザ市の制圧・占領計画を承認したと述べた。

 

またイスラエル人の人質の解放と紛争終結のため、停戦協定の即時交渉を命じたと述べたが、停戦の条件がイスラエルにとって納得のいく場合に限られるとも指摘した。

 

エジプトやカタールが提示した停戦案については、すでに「ハマス」側が受け入れており、交渉が成立すれば、人質の半数が解放され、パレスチナ人の多くもイスラエルの刑務所から釈放されることになる。

 

しかし「タイムズ・オブ・イスラエル」紙は、イスラエルの首相府が、「現段階」でカタールまたはエジプトでの協議のために、イスラエル代表団を派遣する「計画はない」と述べたと報じている。

 

ガザ地区で殺害された人の83%が民間人

 

一方、イスラエル軍はガザ地区で激しい攻撃を繰り返しており、特に北部のガザ市を制圧し、約100万人のパレスチナ人を南部へ強制移住させようとし、家屋を組織的に破壊しているという。

 

そんな中、英紙「ガーディアン」とイスラエルの報道機関「+972」と「ローカルコール」は、イスラエル軍の極秘情報のデータで、驚くべき民間人の犠牲者数を明らかにした。

 

その報告書によれば、ガザ地区で殺害された人の83%が民間人だったという。

 

アメリカ・イスラム関係評議会(CAIR)は、アメリカ議会に対し、イスラエルによるパレスチナ民間人の大量虐殺を公に認めるよう求め、次のように訴えた。

 

「今回、新たに明らかになったイスラエルの極秘データは、人権団体、ジャーナリスト、そして生存者たちがこれまでずっと主張してきたことを裏付けるものだ。イスラエル政府は、アメリカ政府との共謀の下、何の処罰も受けずにガザ地区で民間人の大量虐殺を実行してきたのだ」

 

ヨルダン川西岸地区での暴力を報告

 

また国連人道問題調整事務所(OCHA)は21日、ヨルダン川西岸地区におけるイスラエル軍と入植者による暴力に関する最新の統計を発表した。

 

その統計によれば、8月12日から18日にかけて、ヨルダン川西岸全域の23のコミュニティで、少なくとも29件のイスラエル人入植者によるパレスチナ人への攻撃が行われ、死傷者、物的損害、またはその両方が発生したという。

 

これらの攻撃により、少なくとも11人のパレスチナ人が負傷。負傷者の中には高齢者1人、子供1人、女性3人が含まれているそうだ。

 

さらに国連人道問題調整事務所(OCHA)は、2025年初頭以降、ヨルダン川西岸全域の230のコミュニティで、イスラエル人入植者による1000件以上の攻撃を記録。これらの攻撃により、少なくとも11人のパレスチナ人が死亡し、約700人が負傷したという。

 

ガザ地区の保健当局は21日、過去24時間以内に「飢餓と栄養失調」による死者が2人確認されたと発表。これにより、飢餓関連の死亡者数は合計271人となり、うち112人は子供になるそうだ。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Palestinians face death or displacement amid Israeli Gaza City attack(8/21)

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