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「イスラエル軍がガザ地区で、民間人を殺害し続けている」国連が非難

「イスラエル軍がガザ地区で、民間人を殺害し続けている」国連が非難
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アメリカのトランプ大統領が仲介した停戦にも関わらず、イスラエル軍はガザ地区でパレスチナ人を殺害し続けている。

 

「民間人を標的にすることは戦争犯罪」

 

ガザ地区北部のガザ市にある「アル・アハリ病院」の関係者によれば、10月15日には、イスラエル軍によるシュジャイヤ地区への攻撃でパレスチナ人2人が死亡したという。

 

またガザ地区南部にある「ナセル病院」の関係者は15日、ハンユニス東部で、イスラエル軍の発砲により、1人のパレスチナ人が死亡したと明らかにした。

 

イスラエル軍は14日にも、ガザ地区全域で9人のパレスチナ人を殺害しており、停戦違反を繰り返している。

 

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は、ガザ地区で停戦が発効したにもかかわらず、イスラエル軍が撤退したラインの付近において、民間人を殺害し続けていると非難。10月10日以来、少なくとも15人のパレスチナ人が撃たれ、殺害されたと発表した。

 

さらに「事件の発生場所や、合意された撤退ラインへの近さに関わらず、戦闘に直接参加していない民間人を標的にすることは、戦争犯罪を構成する」と警告した。

 

 

一方、イスラエルのカッツ国防相は、自宅への帰還を試みるパレスチナ人に対し、イスラエル軍の撤退ラインへの接近など、「いかなる違反にも即時対応する」と述べたという。

 

またカッツ国防相は「昨日(10月14日)、ガザ地区で(我々に)接近し、(撤退ラインを)越えようとしたテロリストは阻止された。今後もこの状況が続くだろう」と発言した。

 

人道支援トラックの受け入れを制限

 

イスラエル側は10月14日、15日からガザ地区への1日あたりの人道支援トラックの受け入れ台数を、当初合意していた半分の300台に制限すると国連に通知した。

 

しかし国連は、停戦合意の通り、大規模な人道支援トラックの受け入れを許可するよう求め、より多くの国境検問所の開放を求めた。実際、ガザ地区南部のラファでは、国境検問所の外に、数多くの支援物資を積んだトラックが待機しているという。

 

世界保健機関(WHO)も、ガザ地区の荒廃した病院に、医薬品や医療機器、燃料を直ちに輸送する必要があると主張。また破壊された医療施設の再建には、重機も緊急に必要だと述べた。

 

現在、ガザ地区北部のガザ市や、さらに北の地域は、依然としてイスラエル軍の厳重な統制下にあり、装甲車と戦車がガザ市東部に駐留し、多くの住民が自宅へ帰還するのを阻んでいるという。

 

またガザ市への支援物資は、当初約束されていたトラック300台分さえも届いておらず、主要道路は倒壊した高層ビルの瓦礫で破壊されたり、封鎖されたりしており、市街地への道路が遮断されているそうだ。

 

ガザ市の病院では、最も基本的な必需品さえ不足しており、鎮痛剤や麻酔薬さえ入手できず、清潔な水へのアクセスも依然として極めて限られているという。

 

1人の遺体が人質のものではない?

 

「ハマス」はこれまでに、死亡した28人の人質のうち8人の遺体を、イスラエル側に返還したが、イスラエル側はそのうちの1人の遺体が、人質のものではないと主張している。

 

また「ハマス」は10月15日にも、さらに2人の人質の遺体を引き渡すと発表。すでに赤十字の職員が、棺をイスラエル軍に移送するために、約束の場所へ向っているという。

 

さらにイスラエル側からも、刑務所で死亡したパレスチナ人45人の遺体が返還されたが、その多くには拷問と処刑の痕跡が残っていたそうだ。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel accused of new war crimes as it kills more Gaza civilians(10/15)

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