反プーチンの極右グループがロシア領内に侵入、自らを解放軍と主張
ロシア政府は3月3日、自国内で破壊工作グループがテロを行ったと批判した。
走行中の自動車に発砲か?
ウクライナとの国境を接する、ロシア領内のブリャンスク州の知事は3月2日に、破壊工作グループが走行中の自動車に発砲したと主張したという。
その結果、住民1人が死亡、10歳の子供が負傷したと述べている。
また人質が取られたや、スクールバスが発砲されたという他の報告も上がっているようだが、情報が錯綜しているのか、確認は取れていない。
極右で反プーチンのロシア人グループ
その後、ロシアの独立系ニュースサイト「iStories」は、ウクライナを拠点とするロシア義勇軍(RVC)というグループの声明を取り上げた。
RVCは声明で、3月2日にウクライナとの国境を越えて、ロシア領内に入ったと発表。しかしその際、民間人が犠牲になったという報道については否定したという。
このグループはロシアからウクライナへ来た移住者で構成され、極右思想家のDenis Nikitin氏に率いられており、自らを「ロシアの土地にやってきた解放軍」と呼んでいるそうだ。
そして声明においても、人々に「武器を取ってプーチンの血塗られた政権と戦う」よう促しており、「普通のロシア市民が、自分たちが奴隷ではないことに気づく時が来た」と述べたという。
The Leader of the Russian Volunteer Corps Denis Nikitin stated in an Interview with @ChristopherJM yesterday that the Ukrainian Government did indeed sign off on the Operation into the Bryansk Region of Russia which is claimed to have Killed 2 Russian Citizens. pic.twitter.com/tYLF6vlgy5
— OSINTdefender (@sentdefender) March 3, 2023
“Russian Volunteer Corps of the AFU” published a video at the entrance to the medical and obstetric station in the village of Lyubchane, Bryansk Oblast.
The militants in the video claim that they crossed the border and attacked in the Bryansk Oblast. pic.twitter.com/KQhdxLcgox
— Trollstoy (@Trollstoy88) March 2, 2023
プーチン大統領は安全保障会議を招集
この事件の報道を受け、ロシア連邦保安庁は、「国境を侵犯したウクライナの武装民族主義者を殲滅する」作戦を開始したと発表した。
またロシアのプーチン大統領は3月3日、安全保障会議を招集。会議において、潜入者とされる者たちが意図的に民間人に発砲したと非難し、「彼らは車が民間人であることを知り、中にいる子供たちを見たが、発砲した」と述べた。
一方、独立系ニュースサイト「iStories」は、RVCのメンバーの1人に話を聞いており、それによれば彼らは45人の戦闘員で構成され、確かに国境を越えたと主張したという。
ただ「2台の(歩兵戦闘車を)待ち伏せした」とし、「負傷した子どもは見かけなかった。しかし、国境警備隊が1人いた。人質は取っていない」と語ったそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Russia blames ‘terrorists’ after reports of fighting near Ukraine border(3/2)