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ロシアの軍事ブロガー爆殺事件、爆発直前の映像が浮上

ロシアの軍事ブロガー爆殺事件、爆発直前の映像が浮上
Twitter/@arcadiisback

4月2日、ロシアのサンクトペテルブルクで、カフェにいた軍事ブロガーが爆殺され、その後の調査で容疑者が逮捕された。

 

戦争推進論者との討論会の最中に爆発

 

当時、軍事ブロガーのVladlen Tatarsky(本名:Maxim Fomin)氏は、サンクトペテルブルクの中心部にあるカフェで、他の戦争推進論者と討論会を開いていたという。

 

そこに1人の女性が現れ、彼の胸像を作ったとして、Tatarsky氏にプレゼントしたそうだ。その時、胸像の中に仕掛けられた爆弾が爆発し、Tatarsky氏が死亡したと報じられている。

 

その後、捜査が行われ、警察はダリア・トレポワという女性を容疑者として特定。4月3日の朝、サンクトペテルブルクのアパートで彼女を逮捕した。すでに尋問の様子も公開されており、そこでは次のようなやり取りが行われていた。

 

捜査官「なんのために拘束されたのか、理解しているか?」

容疑者「ええ」

捜査官「なんのためだ」

容疑者「Vladlen Tatarskyが殺された現場にいたからです」

捜査官「何をしていた?」

容疑者「爆発した像をそこへ運びました」

捜査官「誰が、その像をお前に渡した?」

容疑者「後で説明してもいいですか?」

 

ナワリヌイ氏の支持者

 

警察によれば、ダリア・トレポワ容疑者は地元出身とされ、現在獄中にいる野党指導者で、プーチン大統領の汚職を告発してきたアレクセイ・ナワリヌイ氏の支持者だという。

 

ロシア内務省の情報筋は、RBKニュースに対し、今回の攻撃は「複数の人物によって事前に慎重に計画された」と述べている。

 

またロシアの国家反テロ委員会は声明で、この攻撃は「いわゆるナワリヌイ反腐敗基金(財団)に協力していた人たちのエージェントが関与して、ウクライナの特別機関が計画した」と主張した。

 

トレポワ容疑者は取り調べの際、「利用された」と供述していたという。下の動画は爆発の直前、胸像を箱から取り出す場面。

 

 

こちらは容疑者とみられる女性が、店の中に入っていく様子。

 

ロシア国内で犯行が計画された?

 

一方、ウクライナ政府の関係者は、親ロシア政府内の派閥争いの中で、ロシア国内で攻撃が計画されたことを示唆。

 

またウクライナ情報筋は、爆弾テロはロシアのパルチザンの仕業であり、爆弾は像ではなく説教壇に収められていたと主張し、そのことは逮捕された女性が爆殺に関与していないことを意味していると述べたという。

 

ロシアではウクライナ侵攻後、戦争に反対していたオリガルヒなど、多くの謎の死が報告されている。(了)

 

出典元:The Guardian:Russian police arrest woman over bombing that killed pro-war blogger(4/3)

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