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イラン議会がホルムズ海峡封鎖を承認、世界的な景気後退の可能性

イラン議会がホルムズ海峡封鎖を承認、世界的な景気後退の可能性
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アメリカ軍がイランにある核施設を攻撃したことへの報復として、ホルムズ海峡が封鎖されることが懸念されている。

 

議会での決議に拘束力はない

 

イラン議会は6月22日、トランプ大統領による核施設への攻撃に対する報復として、ホルムズ海峡の封鎖に関して投票を行い、賛成多数で承認した。

 

海峡封鎖の最終決定は、イランの最高国家安全保障会議で下されるため、議会での決議に拘束力はない。

 

ただ封鎖により、原油価格の急騰が起き、世界的な景気後退を引き起こすのではないかとの懸念が高まっている。

 

石油消費量の5分の1が海峡を通過

 

世界の石油消費量の5分の1は、ペルシャ湾への出口であるホルムズ海峡を通過しているという。

 

すでにイスラエルがイランを攻撃した6月13日以来、石油価格も上昇を続けており、6月20日にはブレント原油(北海で採掘される原油銘柄)は1バレル約77ドルで取引されていた。

 

市場が開いた6月22日23時35分(グリニッジ標準時)時点では、すでにブレント原油は2.4Z%上昇して1バレル78.83ドル、主要原油先物であるWTI原油は2.5%上昇して75.66ドルとなったそうだ。

 

エネルギー情報会社「リスタッド」の分析責任者であるホルヘ・レオン氏は、次のように指摘している。

 

「イランが直接攻撃で(アメリカに)報復したり、地域の石油インフラを標的にしたりする極端なシナリオでは、原油価格は急騰するだろう。たとえ即時の報復措置がなくても、市場はより高い地政学的リスクを織り込む可能性が高い」

 

また「JPモルガン」は以前、中東紛争が長期化し、ホルムズ海峡が長期間封鎖された場合、原油価格が最大130ドルまで上昇する可能性があると予測していたという。

 

そして原油価格が高騰すれば、自動車価格や輸送コストの上昇により、高インフレとなり、世界経済に甚大な波及効果が及ぶ可能性がある。(了)

 

出典元:The Guardian:Price of oil could spike after Iran’s parliament votes to close key shipping route(6/22)

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