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米政府、第3国を通じたウクライナへの「F-16」の供与を承認

米政府、第3国を通じたウクライナへの「F-16」の供与を承認
flickr_Michael Seeley

アメリカ政府は、別の国が保有する戦闘機「F-16」を、ウクライナへ供与することを認めた。

 

各国が保有する「F-16」をウクライナへ

 

アメリカの国家安全保障担当であるジェイク・サリバン大統領補佐官は8月18日、パイロット訓練後に「F-16」をウクライナに供与することを承認したとし、次のように述べた。

 

「今週われわれが行ったことは、ブリンケン国務長官から欧州の担当者に宛てた書簡を通じて、パイロットの訓練が終了した時点で、アメリカは議会と協議の上、F-16戦闘機のウクライナへの第三国譲渡を承認する用意があることを正式に表明したことだ」

 

ウクライナが「F16」戦闘機を入手できるよう支援してきたデンマークとオランダは、アメリカ政府の許可が下りたことを歓迎。ただし、いつ「F-16」がウクライナに供与されるかは、明らかになっていない。

 

訓練の開始が何度も延期

 

オランダのKajsa Ollongren国防相は、「ウクライナへのF-16戦闘機供与の道を開く、アメリカの決定を歓迎する」と表明。

 

デンマークのJakob Ellemann-Jensen国防相も「F-16戦闘機の供与は、パイロット訓練が完了した後の、自然な次のステップだ。我々は親しい同盟国と話し合っており、近いうちに具体的な話ができるだろう」と述べた。

 

実は、ウクライナ人パイロットの訓練の開始は、これまで何度も延期され、オランダとデンマークによれば、その要因の1つは、アメリカの正式な承認がないことだったという。

 

また1週間前、「ワシントン・ポスト」紙も、6人のウクライナ人パイロットからなる最初のグループが、来年の夏まで「F-16」戦闘機の訓練を完了する見込みはない、と報じていた。

 

ウクライナ空軍のYuriy Ihnat報道官も8月16日、テレビにおいて次のように述べていたという。

 

「この秋から冬にかけて、F16戦闘機でウクライナを守ることができないのは、すでに明らかだ。我々は、ロシアのミサイルや無人機テロから我々を守ることができる、防空の一部として、この戦闘機に大きな期待を寄せていた」

 

両軍の死傷者数が50万人に近づく

 

「ニューヨーク・タイムズ」紙は、昨年ウクライナ侵攻が始まって以来、ウクライナ軍とロシア軍兵士の死傷者が50万人に近づいていると報じた。

 

アメリカの政府関係者が語った内容によれば、ロシア軍の死傷者は30万人に迫る勢いで、死者は12万人、負傷者は17万人から18万人になるとみられるという。

 

一方、ウクライナ側の死者は7万人近く、負傷者は10万人から12万人になるそうだ。

 

推定では、現役部隊、予備軍、準軍事部隊を含めて、ウクライナ軍の兵士数は約50万人。ロシア軍はその3倍に近い、133万人がいると考えられている。

 

ロシアの港で石油施設が爆発

 

ロシア南部のグラスノダール地方にあるノボロシースク港の重油ターミナルで8月18日、大爆発が起きたという。

 

この港は黒海でも最大とされ、クリミアから約172km離れているが、今回の爆発がウクライナ軍のドローン攻撃によるものかは、今のところ分かっていない。(了)

 

出典元:The Guardian:US has cleared way for F-16s to be sent to Ukraine, say Denmark and Netherlands(8/18)

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: almost 500,000 troops killed or injured so far, US officials say(8/18)

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