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ドイツに初のエレクトロニック・ミュージック専門の博物館がオープン

ドイツに初のエレクトロニック・ミュージック専門の博物館がオープン
Museum of Modern Electronic Music

ドイツ・フランクフルトに欧州で初のクラブ・ミュージックに特化した博物館がオープンするとして、注目が集まっている。

 

クラブ音楽の発展に重要な役割を担ったフランクフルト

 

フランクフルトでオープンを予定している博物館は、その名も「モダン・エレクトロニック・ミュージック博物館(Museum of Modern Electronic Music / MOMEM)」。

 

美術館の発案者は世界的に活躍するDJ、Alex Azary氏とTalla 2XLC氏、そしてドイツ社会民主党のStefan Weil氏で、2015年に構想が持ち上がって以来約3年の時を経て今年ようやくオープンする予定であるという。

 

博物館創設の地にフランクフルトが選ばれた理由について、博物館のホームページでは“フランクフルトは欧州のエレクトロニック・ミュージックを生んだ地の一つ。伝説的なクラブであるDorian Gray、OMEN、Cocoon、U60311、Monza、XSが位置する地において、MOMEMは地域の歴史の一部を蘇らせた”としている。

 

 

またフランクフルト市長を務めるPeter Feldmann氏も、フランクフルトにおけるクラブ・ミュージックの重要性に言及。次のように述べている。

 

「1980年代以来、世界的なエレクトロニック・ミュージックの発展においてフランクフルトが重要な役割を担ってきたことは、今や知られたことだ。フランクフルトでは、この若き文化との関連性と文化的な動きは受容され適切に評価されてきた」

 

さらにFeldmann氏は「MOMEMのため、将来的におそらく我々の都市を訪れることになるであろう、ドイツ国内外からの若い観光客を特に楽しみに待っている」ともしており、博物館のオープンがフランクフルトの観光に及ぼす影響に期待をかける。

 

博物館はフランクフルトの中心にオープン

 

一方、ドイツの一大都市フランクフルトにおいて、博物館の設置にふさわしい場所を探すのは容易ではなかったという。

 

結果的に博物館の最終的な建設地が決定するまで、フランクフルトのほぼ中心のハウプトヴァッへに位置する1000平方メートルものフリースペースを、仮の博物館としてオープンさせることで決定したという。

 

 

直近のプレスリリースでも、博物館の共同創設者となるAzary氏は、フランクフルトの行政側が“合意に沿っている”と明言しており、博物館のオープンに向け、準備が進んでいることを匂わせている。

 

気になる博物館の概要は?

 

気になる博物館の概要だが、Azary氏がテクノ系のDJということもあってか、博物館のメインはテクノ・ミュージックとなりそうだ。

 

一方で博物館内は7つのセクションに分けられることが予定されており、クラブ・ミュージックの社会的影響から世界のクラブ・ミュージックの状況など、幅広い展示が行われる予定とのこと。

 

また博物館のホームページによると、展示内容はクラブ・ミュージックに関連した“ビジュアル・アーティストによる写真や絵画の設置、さらには選ばれたテーマやジャンル、クラブやレーベルなどの仮設展示”などをも含むということで、テクノファンでなくとも十分楽しめる内容となりそうだ。

 

Museum of Modern Electronic Music

 

さらにこの構想のすごいところは博物館の創設だけではない。

 

博物館と共に、計画では音楽教育を目的とする「MOMEM Academy」の設立も行うとしており、ここで世界的に名の知れたDJによる講義やクラブ・イベントまで行われるというから見逃せない。

 

博物館のオープンがいつかということについては、正確な日時は発表されていないが、Azary氏は可能であれば今夏にはオープンさせたいとしている。

 

世界的なEDM人気がまだまだ続いている中オープンとなる博物館。クラブ音楽や洋楽に関心がある方は、オープンしたらぜひ訪れてみてはいかがだろうか。(了)

 

出典元:The Local Germany:Electronic Music Museum to open in Frankfurt this summer(2/8)

出典元:Mixmag:The Frankfurt Museum Of Modern Electronic Music announces opening this spring(1/24)

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