米バイオ企業が、人工の卵で雛を孵すことに成功

絶滅種の復活を目指すアメリカの企業、Colossal Biosciences社が、3Dプリンティングで作成した卵で、ヒヨコの孵化に成功したと発表した。
プラスチックカップの卵
テキサス州ダラスに拠点を置くこのバイオテクノロジー企業は、「完全に人工的な卵」を開発したと発表。卵といっても正確には卵の殻に当たる部分で、黄身や白身は自然のものを用いる。
新開発の人工卵では、さまざまな鳥類を孵化させることが可能なのだそう。理論上は絶滅種の復活も可能で、絶滅危惧種の保護にも役立つ。
同社が公表している目標の一つに、巨鳥ジャイアントモア(Dinornis robustus)の復活がある。全長3メートルのこの鳥は、かつてニュージーランドに生息し、14世紀に絶滅した。
この人工卵は、一見すると単なるプラスチックのカップのように見える。だが革新的なのは、その内側を覆うシリコンの膜だ。これは精密な3Dプリンティングで作られた特殊な格子状になっており、天然の卵と同じように十分な酸素を通過させる。



同社の研究者チームは、本物の鶏卵の中身を自社製人工卵に移し入れ、上部に設けた覗き窓から内部を観察しながら孵化を成功させた。巨大なジャイアントモアのような鳥も、同じ方法で孵化させられるそうだ。同社はすでにモアサイズの人工卵を完成させている。
モア復活はまだ先か
マサチューセッツ工科大学の研究者は、この人工卵について、モアの復活まではまだ遠いとコメントした。古い骨から絶滅鳥のDNAを解析し、現存する鳥のゲノムに数千もの遺伝子改変を加えてモアの遺伝子を再現する必要があるからだ。
また、ノースカロライナ州立大学の幹細胞生物学者はこの人工卵について、「非常に重要で素晴らしいものになる可能性がある」と述べた上で。「十分なデータが得られていない今、まだ判断はできない」と付け加えた。(了)
出典元:MIT Technology Review:Colossal Biosciences is growing chickens in a 3D-printed artificial eggshell(5/19)
出典元:Odditycentral:Bio-Engineering Company Hatches Chicks Out of Completely Artificial Eggs(5/20)

























